研究課題/領域番号 |
61123008
|
研究種目 |
特定研究
|
配分区分 | 補助金 |
研究機関 | 岡崎国立共同研究機構 |
研究代表者 |
吉原 經太郎 岡崎共研機, その他, 教授 (40087507)
|
研究分担者 |
小尾 欣一 東京工業大学, 理学部, 教授 (10016090)
閑 春夫 群馬大学, 工学部, 教授 (40008454)
又賀 昇 大阪大学, 基礎工学部, 教授 (30029368)
馬場 宏明 北海道大学, 応用電気研究所, 教授 (90001669)
|
研究期間 (年度) |
1986
|
研究課題ステータス |
完了 (1986年度)
|
配分額 *注記 |
11,500千円 (直接経費: 11,500千円)
1986年度: 11,500千円 (直接経費: 11,500千円)
|
キーワード | ピコ秒 / 内部転換 / 大光量レーザー / ピリジン / 多光子レーザーホトリシス / アルカン純液体 / 三重項光増感 / プロトン誘起光イオン化反応 / 3光子吸収 / 【NO_2】 |
研究概要 |
「高密度光束パルスを用いた分子ダイナミックスの研究」ではピコ秒可変波長レーザーと超高感度フラッシュホトリシス装置を製作し、分子の内部転換の直接測定にはじめて成功した。ペンゼンの【S_1】の振電バンドを励起してそれぞれの準位から内部転換によって生ずるホット分子の吸収を時間の凾数として測定することができた。「大光量レーザーを光源とする発光測定の基礎手法」の研究では、大光量レーザー光源としてエキシマーレーザーを用いて微弱発光を測定するに当り、同筒レンズを用いて試料が変化することのないように処置した。このようにして低圧0.5Torrまでのピリジン気体を有効に測定し、圧低下に伴ってりん光の寿命が長くなると同時に収率が減少することを見出した。「ピコ秒多光子レーザーホトリシス及び時間分解分光による反応ダイナミックスの定量的測定」ではシクロヘキサン等のアルカン純液体をピコ秒266nmパルスにより2光子イオン化し、再結合により生ずる【S_1】状態の吸収スペクトルをはじめて測定し、その寿命の測定結果を、SR光や電子線パルス励起光源とし、蛍光測定によって求めた結果と比較検討した。「レーザー光分解法による新反応プロセスの研究」では337nmのレーザーパルスによりベンゾフェノン三重項光増感により生じた三重項メトキシナフタレンはプロトン誘起光イオン化反応をおこし、高効率でメトキシナフタレンカチオンラジカルとペンゾフェノンケチルラジカルを生ずることを見出した。「多光子励起による新しい化学プロセスの開発」では【NO_2】の可視光吸収により【O_2】の高振動励起状態が生成することを見い出した。【O_2】の生成機構は【NO_2】が3光子吸収により【NO_2】+3hv→NO+【O(_2^≠)】+NO,【O(_2^≠)】を生成することがわかった。このプロセスは可視光によるO(【^1D】)の新しい発生法として、今後用いられるであろう。
|