研究課題/領域番号 |
61126003
|
研究種目 |
特定研究
|
配分区分 | 補助金 |
研究機関 | 大阪大学 |
研究代表者 |
竹本 喜一 大阪大学, 工学部, 教授 (50029170)
|
研究分担者 |
竹平 勝臣 通産省工技院, 化学技術研究所, 課長
山村 和夫 京都大学, 工学部, 助手 (80108761)
谷沢 和隆 北海道大学, 薬学部, 助教授 (90001049)
田中 渥夫 京都大学, 工学部, 教授 (80026088)
国武 豊喜 九州大学, 工学部, 教授 (40037734)
|
研究期間 (年度) |
1986 – 1988
|
研究課題ステータス |
完了 (1986年度)
|
配分額 *注記 |
12,500千円 (直接経費: 12,500千円)
1986年度: 12,500千円 (直接経費: 12,500千円)
|
キーワード | 集積反応場 / チトクロムC3 / リポソーム / ポルフイリン / シクロデキストリン / クラウン化合物 / メッセンジャーRNA / チトクロムP450 |
研究概要 |
生体系に見られる各種の集積場のモデル研究に焦点をあて、機能設計原理の確立およびその展開を目的とする研究を遂行した。まず新らしい型の膜内電子輸送触媒および膜のダイナミックス解析に用いるための脂質プローブの合成を行い、チトクロムC3で修飾した二重膜をもつ人工リポソームが最適条件を満足する機能を示し得ることを見出した。またキラルな中心をもつ分子から、二分子膜超らせん構造体を構成することに成功し、新らしい型の集積反応場の設計を可能にした。つぎに代表的な酸化触媒能をもつ酵素モノオキシゲナーゼであるチトクロムP450の人工モデル系として、親水性のポルフイリン金属錯体を合成し、その構造と活性の相関を明らかにした。また酵素機能の発現因子の化学的解析を目的としたモデル化合物の検討により、酵素の活性部位解析の新展開を可能にした。この研究は新らしいドラッグデザインへの広用にも有望である。さらに細胞のもつ機能を理想的に発現させるために、これを包括固定化して、有用物質の生産に応用することを試みて、徴生物および植物細胞の化学的固定化の方法を開発した。このような固定化細胞を用いてペプチドの生産を行い、高分子構造の制御による生産効率の向上が可能なことを明らかにした。また単分子膜上への天然細胞の接着現象の解析を行い、それによる細胞応答の制御を研究した。ほかに包接化合物を高分子の反応場として用いる研究で、反応制御を伴う特異性の高分子を合成した。シクロデキストリン・クラウン化合物の二重包接体についてはその構造解析を行った。シクロデキストリンから人工細胞を構成するのに有用な修飾オリゴ糖を得る手法をも確立した。さらに人工的タンパク質合成のために、まず鋳型となるメッセンジャーRNAの必要な部分に関して、合成開始効率を最大に出来、かつ安定な構造を明らかにすることを目的として、数々の知見を得ることに成功した。
|