研究課題/領域番号 |
61126004
|
研究種目 |
特定研究
|
配分区分 | 補助金 |
研究機関 | 九州大学 |
研究代表者 |
村上 幸人 九大, 工学部, 教授 (30037717)
|
研究分担者 |
西長 明 京都大学, 工学部, 助教授 (80025882)
広部 雅昭 東京大学, 薬学部, 教授 (20012594)
太垣 和一郎 大阪市立大学, 工学部, 教授 (30008502)
後藤 俊夫 名古屋大学, 農学部, 教授 (20023369)
|
研究期間 (年度) |
1986
|
研究課題ステータス |
完了 (1986年度)
|
配分額 *注記 |
12,500千円 (直接経費: 12,500千円)
1986年度: 12,500千円 (直接経費: 12,500千円)
|
キーワード | オキシゲナーゼモデル / チトクロームP-450 / ポルフィン錯体 / 発光タンパク質モデル / 合成二分子膜 / ミセル / ビタミン【B_6】モデル / コバルトシッフ塩基錯体 |
研究概要 |
適切なモデル系を用いることにより酵素の触媒機能の本質を見究めるとともに、構造的により安定であり、かつ酵素が活性を示すことができない化学反応にも関与できる人工酵素の開発を研究のターゲットとしている。 (1)補酵素機能を規範とした高活性触媒の開発--オキシゲナーゼの活性部位モデルとして種々のコバルトシッフ塩基錯体を用い、ヒドラゾンからのジアゾ化合物の簡易合成,ヒドラゾン炭素-炭素の酸化開裂,オレフィンの酸素化に成功し、その反応機構について有用な知見を得た(西長)。チトクロームP-450の活性部位モデルとして鉄ポルフィン錯体を用い、酸素及び還元剤共存下で三級のアミンのN-脱アルキル化,スルフィドのS酸化反応,オレフィンの酸化などが触媒的に進行することを見出した(広部)。 (2)酵素タンパクの機能評価にもとづく人工発光系の開発--発光タンパク質は高エネルギー物質と酸素がタンパク質に結合しており、引金物質によって閃光を発する現象にかんがみ、瞬間発光物質を合成して発光効率を検討し、分子設計について有用な知見を得た(後藤)。 (3)人工ホロ酵素系の開発--機能性合成二分子膜をアポ酵素モデルとし、これに疎水性ビタミン【B_6】類を固定化したホロ酵素モデルにより、人工トランスアミナーゼ、人工トリプトファンシンターゼの開発に成功した(村上)。水溶性ミセル及び逆ミセルを反応場としてこれに脂溶性イミダゾール配位子を埋め込んだ系に二価金属イオンを添加して酵素モデルを構成したところ、エステルの加水分解に顕著な触媒活性の発現をみた。また、逆ミセル系によるペプチド合成反応についても検討した(太垣)。鉄ポルフィン錯体をポリペプチドに結合させたホロ酵素モデルを用いアニリンの水酸化,オレフィンのエポキシ化などに顕著な触媒を発現することを明らかにした(広部)。
|