研究課題/領域番号 |
61131004
|
研究種目 |
特定研究
|
配分区分 | 補助金 |
研究機関 | 京都大学 |
研究代表者 |
水野 昇 京大, 医学部, 教授 (10025596)
|
研究分担者 |
松下 松雄 筑波大学, 基礎医学系, 教授 (70077593)
藤沢 肇 京都府立医科大学, 医学部, 助教授 (60079689)
御子柴 克彦 大阪大学, 蛋白質研究所, 教授 (30051840)
川口 三郎 京都大学, 医学部, 助教授 (70024635)
小幡 邦彦 群馬大学, 医学部, 教授 (60013976)
|
研究期間 (年度) |
1986 – 1988
|
研究課題ステータス |
完了 (1986年度)
|
配分額 *注記 |
19,000千円 (直接経費: 19,000千円)
1986年度: 19,000千円 (直接経費: 19,000千円)
|
キーワード | グルタミン酸 / 神経管 / 神経冠 / 小脳 / 大脳皮質 / 視覚系 / プルキンエ細胞 / スタゲラーマウス |
研究概要 |
1(水野):グルタミン酸作動性ニューロン(可塑的シナプスを形成する可能性が大きい)を免疫組織化学的に同定するため、グルタミナーゼに対する単クローン抗体を作製した。すなわち、ラット脳のミトコンドリア分画からグルタミナーゼを精製し、これを抗原としてマウスから抗グルタミナーゼ単クローン抗体を得た。2(小幡):神経回路網が形成される際にニューロン間に働く認識物質を単クローン抗体法により検索。孵卵3日目の鶏胚の神経管と体節部を免疫原として、神経系に選択性の高い11種の抗体を得た。これらのなかには、発生初期の神経冠由來細胞と選択的に結合するものがある。3(川口):ネコの上シルビウス回外側壁(視覚対象の運動の認識に関わる領野)への入力の生後発達を検索。この領野においては、視神経刺激により誘発される応答が生後著しく変化する。この変化は、視覚入力をこの領野に伝達する神経線維の終末分布が皮質の淺層から深層へと"移行"するためにおこると考えられる。4(御子柴):スタゲラーマウス(プルキンエ細胞を欠くミュータント)には【P_(400)】蛋白質が欠損する。【P_(400)】蛋白質を精製し、これに対する単クローン抗体をラットから作製した。【P_(400)】蛋白質抗体に対して正常マウスのプルキンエ細胞は強く反応したが、スタゲラーマウスのプルキンエ細胞はほとんど反応しなかった。5(藤沢):アフリカツメガエルの視覚神経回路の形成に関与する分子を単クローン抗体法により検索し、視中枢に発現するA5分子を発見した。A5分子は分子量約14萬の蛋白質分子であり、細胞の表面に発現する。Ρ5に対する多クローン抗体を作製した。6(松下):複数の経路よりなる脊髄小脳路の一部が変性した場合、残存している経路におこる可塑的変化を追究している。これまでに、起始ニューロン群と投射野との差異に基づいて、11の経路の存在を確定した。
|