研究課題/領域番号 |
61131009
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研究種目 |
特定研究
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配分区分 | 補助金 |
研究機関 | 自治医科大学 |
研究代表者 |
八木 欽治 自治医大, 医学部, 教授 (70048974)
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研究分担者 |
宇井 理生 東京大学, 薬学部, 教授 (50001037)
斉藤 寿一 自治医科大学, 医学部, 助教授 (10048994)
清水 孝雄 東京大学, 医学部, 助教授 (80127092)
塩谷 弥兵衛 大阪大学, 医学部, 教授 (60028347)
井村 裕夫 京都大学, 医学部, 教授 (10025570)
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研究期間 (年度) |
1986
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研究課題ステータス |
完了 (1986年度)
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配分額 *注記 |
18,000千円 (直接経費: 18,000千円)
1986年度: 18,000千円 (直接経費: 18,000千円)
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キーワード | 情動ストレス / プロラクチン分泌促進因子 / 松果体 / ロイコトリエン / 心房性Na利尿ペプチド / GTP結合タンパク / バゾプレシン / セロトニン |
研究概要 |
1.バゾプレシン分泌は肉体的ストレスにより著しく増強されるが、習得的恐怖ストレスにより抑圧されること、この抑圧反応は消去可能であることを発見した。(八木班員) 2.セロトニンは視床下部のプロラクチン分泌促進因子(PHIとVIR)の放出を促進すること、下垂体前葉細胞の受容体のVIP結合はPHIで阻害されることを示した。(井村班員) 3.翼口蓋神経節からVIP線維が、三叉神経節からP物質線維とCGRP線維が、上頸神経節から神経ペプチドY(NPY)線維が松果体に投射していることを見出した。(塩谷班員) 4.アラキドン酸からロイコトリエン(LT)が生合成される反応を触媒する3種の酵素:【Ca^(2+)】依存性リポキシゲナーゼ、【LTA_4】水解酵素、【LTC_4】合成酵素のすべてを単離精製することに成功した。(清水班員) 5.ラットおよびヒトの心房性Na利尿ペプチド(ANP)脳内に投与して起こるバゾプレシン分泌抑制反応およびラット視床下部の膜分画のANP受容体のANP結合に種特異性のあることを見出した。(斎藤班員) 6.細胞膜受容体分子の信号伝達を担っているGTP結合タンパクを脳組織から精製しそのアミノ酸配列を決定した。受容体分子との共役を失うADPリボシル化はαサブユニットのC端から4番目のシステイン残基で起こることを見出した。(宇井班員) 以上述べたように脳神経系の機能を修飾する候補活性物質の各々について、実験的基礎技術を確立しこれを用いて基礎的データを収集した。本年度のこの成果により今後習得的な情動反応を神経内分泌制御系に表出させる脳の可塑性に関連してそれぞれの活性物質系がどのように振舞うかを明らかにしていくための基盤が固まった。
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