研究課題/領域番号 |
61210014
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研究種目 |
特定研究
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配分区分 | 補助金 |
研究機関 | 京都大学 |
研究代表者 |
淀井 淳司 京大, 医学部, 助手 (80108993)
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研究分担者 |
清水 章 京都大学, 医学部, 助手 (00162694)
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研究期間 (年度) |
1984 – 1986
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研究課題ステータス |
完了 (1986年度)
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配分額 *注記 |
10,000千円 (直接経費: 10,000千円)
1986年度: 10,000千円 (直接経費: 10,000千円)
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キーワード | IL-2R / 成人T型白血病 / ADF / IL-1 / KOLT-2抗体 / CD28抗原 / ED細胞 / YT細胞 |
研究概要 |
1.HTLV-1のpX部位をYT細胞に導入してIL-2R誘導における効果について考察した。得られた二つのpX陽性クローンにおいてはIL-2R/Tac抗原(p55)の発現が元のクローンに比べ増加したものと減少したものとがあった。pX産物によるIL-2R誘導については現在知見が集まりつつあるが少なくともTac抗原については直接そのプロモーター領域に結合するのではない可能性が示された。一方最近いくつかの細胞において存在が示唆されているTac抗原性陰性のIL-2R(p70)についてはこれらのpX陽性YT細胞ではもとクローンにくらべて有意な変化が認められず、高親和性レセプター発現に必要であると考えられているp70の制御機構について新しい知見が得られた。このことはATLにおける低親和性IL-2Rの異常発現の説明を与えると考えられる。2.ATL由来細胞から産生されるIL-2R誘尊因子ADFについて精製を試み、最近同様の活性が報告されているIL-1との異同を考察した。抗IL-1抗体を用いた解析からADFとIL-1α、βとの抗原性の違いが示され、又ヒトHTLV-1陽性T細胞EDを用いた解析からADFとIL-1とは標的細胞を異とすることが示された。以上の事からADFはIL-1とは異なる新しいリンホカインである可能性が示唆された。精製ADFのN末アミノ酸配列を決定したがこれは既知のサイトカインとは有意なホモロジーを持たないことが明らかになった。現在産生細胞であるATL-2からcDNAライブラリーを合成して遺伝子クローニングを行っている。3.最近T細胞活性化抗原として注目されているKOLT-2/CD28抗原についてその発現調節機構を考察しIL-2/IL-2Rシステムとの関連について考察し抗体を用いて抗原と考えられる43kDの分子の精製を試みている。
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