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B型肝炎ウイルスと肝発癌

研究課題

研究課題/領域番号 61210032
研究種目

特定研究

配分区分補助金
研究機関(財)癌研究会

研究代表者

北川 知行  癌研究会, その他, 研究員 (50085619)

研究分担者 李 康弘  (財)癌研究会癌研究所, 病理部, 嘱託研究員
樋野 興夫  (財)癌研究会癌研究所, 病理部, 研究員 (90127910)
研究期間 (年度) 1984 – 1986
研究課題ステータス 完了 (1986年度)
配分額 *注記
15,000千円 (直接経費: 15,000千円)
1986年度: 15,000千円 (直接経費: 15,000千円)
キーワード肝発癌 / B型肝炎ウィルス / ウッドチャック肝炎ウィルス
研究概要

1.B型肝炎ウィルス遺伝子導入マウスの作成とそれによる解析:昨年度クローニングにより得たヒト肝癌に組み込まれたHBVの中より、stem and loop構造を取りうるinverted repeatのある5.4kbのBamH1切出しのHBV分子を選びC3Hマウスの卵に注入し、現在までに5匹の遺伝子導入マウスを作成した。この中3匹のマウスについて解析が進んでいるが、2匹では最初の分子の一部が断片として組み込まれており、【F_1】・【F_2】でも組込状態は変わらない。これに反し、他の一匹では、最初のunit size が保持されたまま導入されていたが、意外なことに、【F_1】では3/24(12.5%)・【F_2】では12/65(18%)にHBV分子の再編成が起っていた。現在この変化の生じるメカニズムについて検討する一方、これらのトランスジェニックマウスを繁やし、自然肝発癌および化学物質による肝発癌におよぼすHBV組み込みの効果を経過観察中である。なお導入HBV遺伝子の発現は、現在までの検索では把握されない。
2.ウッドチャックとウッドチャック肝炎ウィルス系を用いる解析:WHV(-)のウッドチャックを多数購入し、AAF,DEN,アフラトキシン等の肝癌原物質を投与したが、この動物はこれらの癌原物質に対し非感受性であることが判った。1年余りの観察では、明らかな癌は未だ誘導されない。しかし、前癌性病変は少数発生しておりり、この細胞を培養に移すことにより、肝細胞の持続的培養系WLC-3を確立することができた。この細胞は電顕的にオルガネラが多く、G-6-Pの活性やアルブミン産生があり、分化した肝細胞の形質を保持している。染色体数は、正常と同じ38かその倍数である。ヌードマウスには移殖が困難である。WHVの関与しない肝細胞の樹立は世界で初めてであるが、今後この細胞系を用いて、WHVの増殖や遺伝子の発現、更にウィルス組み込みと癌化のメカニスム等の問題へのアプローチに活用する予定である。

報告書

(1件)
  • 1986 実績報告書
  • 研究成果

    (6件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (6件)

  • [文献書誌] 北川知行: 日本臨床. 44. 188-196 (1986)

    • 関連する報告書
      1986 実績報告書
  • [文献書誌] 樋野興夫: 肝胆膵. 13. 455-461 (1986)

    • 関連する報告書
      1986 実績報告書
  • [文献書誌] Hino,O.: Proc.Natl.Acad.Sci.U.S.A.83. 8338-8342 (1986)

    • 関連する報告書
      1986 実績報告書
  • [文献書誌] Hino,O.: Proc.Japan Acad.62B. 355-358 (1986)

    • 関連する報告書
      1986 実績報告書
  • [文献書誌] Rogler,C.E.: Hepatology. (1987)

    • 関連する報告書
      1986 実績報告書
  • [文献書誌] Ganghong,Lee: Hepatology. (1987)

    • 関連する報告書
      1986 実績報告書

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公開日: 1987-03-31   更新日: 2016-04-21  

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