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化石系芳香族炭素資源からヘテロ原子を含む特異な構造を有する新規芳香族化合物の合成

研究課題

研究課題/領域番号 61211007
研究種目

特定研究

配分区分補助金
研究機関東京大学

研究代表者

稲本 直樹  東大, 理学部, 教授 (30011422)

研究分担者 岡崎 廉治  東京大学, 理学部, 助教授 (70011567)
研究期間 (年度) 1985 – 1987
研究課題ステータス 完了 (1986年度)
配分額 *注記
1,600千円 (直接経費: 1,600千円)
1986年度: 1,600千円 (直接経費: 1,600千円)
キーワード橋かけアザ〔9〕アヌレン / 芳香族性 / 立体保護による安定化 / ジホスフェン / ホスファエテン / E-Z異性化 / ホスファアレン類 / セレノベンズアルデヒド
研究概要

【1!-】.ベンゾシクロプロペンとヨウ素との光反応で得られる1,6-ジョード-1,3,5-シクロヘプタトリエンから出発し、11段階の官能基変換によりN-アセチル-橋かけアザ〔9〕アヌレン(【1!〜】)を合成した。【1!〜】はほとんど非芳香族性の三環性のプロペラン構造として存在し、芳香族性のアヌレン型の寄与は小さいことがNMR,UVスペクトルの温度変化の解析から示された。【2!〜】.ジホスフェン(E)-ArP=P-Mes(以後はArは、Ar=2,4,6-【(t-Bu)_3】【C_6】【H_2】のみを示す)のUB族金属カルボニル錯体は、光照射により定量的にZ体へ異性化するが、熱的には異性化しなかった。(E)-ArP=CHPhも光照射によってのみZ体に異性化し、Z体の構造はX線結晶解析により確認された。【3!-】.ArP=C=N-Ph,ArP=C=【CPh_2】(【2!〜】)、およびArP=C=PAr(【3!〜】)のような立体保護されたホスファアレン類を合成した。【2!〜】、【3!〜】の硫化では、それぞれ、硫黄原子を含む3員環および4員環化合物のP-スルフィドが得られた。【2!〜】、【3!〜】の金属錯体も合成された。【3!〜】は、トルエン中の還流により、6員環分子内環化生成物を与えた。【3!〜】の光学分割が(+)-ポリ(メタクリル酸トリチル)をコーティングしたシリカゲルカラムを用いるHPLC法で行なわれ、純粋に分離されたR-(-)-【3!〜】は、室温、暗所では光学的に安定であったが、光照射により完全にラセミ化してしまった。【4!-】.立体保護されたセレノベンズアルデヒド、ArCH=Se(【4!〜】)の単離を期待して、ArLiとセレノギ酸O-アルキルとの反応を予備的に行なった。しかし、生成物は【4!〜】の分子内環化体に相当するベンゾセレナン誘導体であった。また、この反応溶液にブチルアミンを添加して処理したところ、少量ながらArCH=NBuが得られた。これらの結果は、【4!〜】が反応中に生成していることを強く支持するとともに、相当するチオベンズアルデヒド、ArCH=Sがよりはげしい条件下で同様な反応結果を示すことから、【4!〜】はArCH=Sより反応性が非常に高いことも推定された。

報告書

(1件)
  • 1986 実績報告書
  • 研究成果

    (6件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (6件)

  • [文献書誌] M.Yoshifuji: Tetrahedron Letters. 26. 6443-6444 (1985)

    • 関連する報告書
      1986 実績報告書
  • [文献書誌] M.Yoshifuji: Phosphorus and Sulfur. 25. 237-243 (1985)

    • 関連する報告書
      1986 実績報告書
  • [文献書誌] R.Okazaki: J.Chem.Soc;Chem.Commun.71-72 (1986)

    • 関連する報告書
      1986 実績報告書
  • [文献書誌] A.Ishii: Bull.Chem.Soc.Japan. 59. 2529-2535 (1986)

    • 関連する報告書
      1986 実績報告書
  • [文献書誌] M.Yoshifuji: J.Chem.Soc;Chem.Commun.1550-1551 (1986)

    • 関連する報告書
      1986 実績報告書
  • [文献書誌] N.Tokitoh: J.Am.Chem.Soc.109. (1987)

    • 関連する報告書
      1986 実績報告書

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公開日: 1987-03-31   更新日: 2016-04-21  

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