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偏極^3He^+ビームの開発とその表面磁性への応用

研究課題

研究課題/領域番号 61212005
研究種目

特定研究

配分区分補助金
研究機関東京大学

研究代表者

桜井 利夫  東大, 物性研究所, 助教授 (20143539)

研究分担者 酒井 明  東京大学, 物性研究所(表面物性), 助手 (80143543)
研究期間 (年度) 1986
研究課題ステータス 完了 (1986年度)
配分額 *注記
2,000千円 (直接経費: 2,000千円)
1986年度: 2,000千円 (直接経費: 2,000千円)
キーワードMDS / ペニング分光法
研究概要

今年度はMDS(準安定脱励起分光)装置の開発を行なった。MDSはINS(イオン中和分光)と似た分光法であり、励起He原子が表面近傍で脱励起される際に放出される電子を検出することによって表面の電子状態を探ることができる。INSと同じくMDSも表面最外層の電子状態にのみ敏感であり、表面研究の有望な手法として最近注目を集めている。今回開発されたMDS線源は放電によってHeを励起するタイプのものであり、陰極・リペラー・引き出し電極、及びクエンチランプによって構成されている。励起【He^*】の強度を高くするために、線源をできる限り試料に近づけるデザインを採用し、線源と試料の距離を230mmにまで縮めることができている。放電に伴なう発光による光電子と【He^*】の脱励起による放出電子とを区別するために放電をパルス的に行ない、飛行時間法によって両者を区別することを行なっている。両者の飛行時間(放電を開始してから電子が検出されるまでの時間)の差は100μs程度であり、両者は容易に識別可能である。パルス放電を、100V、放電時間〜50μs、繰り返し〜2.5kHzで行なう時、【He^*】の強度としては【10^9】atons/s程度が見込まれる。
電子の検出器は4枚グリッドとmicrochannel plate image intensifier(MCP)の組み合わせによる電位阻止型の角度積分型アナライザーであり、約0.3×2πの立体角を有している。
He励起源の部分には数TorrのHeガスを導入するため、MDS装置をUHVチャンバーに取り付けるためには差動排気系が不可欠であり、今回開発した装置ではターボ分子ポンプによる2段の差動排気系を使用する。
発注中のMCPが入手でき次第、これまで開発を進めてきたINS-ABD装置に組み込み、クヌーセンセルによって金属を蒸着した半導体表面の研究を進めてゆく予定である。

報告書

(1件)
  • 1986 実績報告書

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公開日: 1987-03-31   更新日: 2016-04-21  

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