研究課題/領域番号 |
61212019
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研究種目 |
特定研究
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配分区分 | 補助金 |
研究機関 | 九州大学 |
研究代表者 |
村岡 克紀 九大, 国立大学(その他), 教授 (80038546)
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研究分担者 |
内野 喜一郎 九州大学, 総合理工学研究科, 助教授 (10160285)
岡田 龍雄 九州大学, 工学部, 助教授 (90127994)
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研究期間 (年度) |
1986
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研究課題ステータス |
完了 (1986年度)
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配分額 *注記 |
2,500千円 (直接経費: 2,500千円)
1986年度: 2,500千円 (直接経費: 2,500千円)
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キーワード | イオンビーム / スパッタリング / レーザー螢光法 / 放出角度分布 / エネルギー分布 / 可変波長 / 真空紫外 |
研究概要 |
1.イオンビームによりスパッターされた粒子の放出角度分布、エネルギー分布をレーザー螢光法により詳細に測定した結果、以下の成果を得た。 (1)放出角度分布 垂直に入射するイオンビームを低エネルギーから高エネルギーにしていくにつれて、余弦分布(入射ビームエネルギー1kev前後)からオーバー余弦(2kev程度以上)となることを示した。その原因をコンピュータシミュレーション結果と対比して考察し、低次反跳原子と表面散乱の競争で決まることを明らかにした(裏面第1文献に発表)。 (2)エネルギー分布 酸化鉄から放出された鉄原子のエネルギー分布を本研究代表者のグループで開発した高速周波数掃引レーザーにより測定した結果、純鉄の表面結合エネルギー(4.3eV)より大きい(約10eV)トムソン分布で表されることを初めて明らかにした(第3文献に発表)。また、斜め入射のイオンビームによるスパッター鉄原子について、低次反跳原子に基づくエネルギー分布のトムソン分布からのずれを定量的に明らかにした(第5文献に発表)。 また、以上(1),(2)の結果をまとめて、第4,第6文献に発表した。 2.スパッタリングに利用するレーザー螢光法の適用範囲の拡大 レーザー螢光法の適用範囲は、主として同調可能なレーザー光源により決定される。現在、水素、炭素や酸素等のスパッタリング粒子として重要な軽原子が測定出来ないのはそれらを検出するのに必要な真空紫外レーザーが存在しないからであるが、本研究では昨年に行った水素に同調できる第三高調波発生につづいて、今年度四波混合による光源の開発を行い、その可能性があることを示した(第2文献に発表)。また大出力レーザーによる二光子励起法を検討し、スパッタリング用粒子計測法として有効であることを初めて明らかにした。
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