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酵母細胞におけるカルシウムイオンによる細胞機能の調節

研究課題

研究課題/領域番号 61215013
研究種目

特定研究

配分区分補助金
研究機関東京大学

研究代表者

宇野 功  東大, 応用微生物研究所, 助教授 (60114401)

研究期間 (年度) 1986
研究課題ステータス 完了 (1986年度)
配分額 *注記
1,100千円 (直接経費: 1,100千円)
1986年度: 1,100千円 (直接経費: 1,100千円)
キーワードカルシウム / カルモジュリン / 酵母 / 細胞周期
研究概要

生理活性物質に対する細胞機能の応答現象は生理学上非常に重要な課題であり、特に外界刺激と応答の共役物質であるカルシウムイオンの重要性が指摘されてきた。本研究ではカルシウムイオンの細胞機能の調節機構における役割を明らかにするために酵母細胞を用いて遺伝生化学的研究を行なった。
カルシウムイオンの結合蛋白質であるカルモジュリンを酵母細胞より精製し、抗体を作製することができた。この抗体を用いて免疫学的手法により、細胞周期におけるカルモジュリン量の変動を測定したところ、G2期が5M期にかけて増加し、細胞分裂後もと戻ることを明らかにした。細胞内のカルモジュリンの局在を間接蛍光抗体法で調べた結果、カルモジュリンの大部分は細胞内のアクチンと分布が同じであり、アクチンフィラメントに結合しているものと考えられる。これらの結果からカルモジュリンは細胞複製において、細胞骨格形成の制御に重要な役割をはたしていることがわかった。
一方カルモジュリンの特異的阻害剤として知られているフルフェナジンに感受性および耐性突然変異株を多数分離し遺伝学的解析を行なった。その中でフルフェナジン耐性温度感受性株は制限温度下では、細胞は細胞周期のG2期で停止するが、培地中に過剰なカルシウムイオンを加えると細胞増殖が回復することがわかった。この結果はG2期にカルシウムイオンを介してカルモジュリンによって制御されている機構が働き、細胞周期はG2期からM期へと進行していくものと考えられる。
以上の結果を総合するとカルシウムイオンは何らかの刺激によって細胞質へ動員され、カルモジュリンに結合し、細胞内骨格系に作用し、その構造変化をもたらし、細胞周期を制御しているものと考えられる。

報告書

(1件)
  • 1986 実績報告書
  • 研究成果

    (3件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (3件)

  • [文献書誌] K.Mitsumoto;I.Uno;T.Ishikawa: Yesot Cell Biology. 33. 101-111 (1986)

    • 関連する報告書
      1986 実績報告書
  • [文献書誌] I.Uno;K.Mitsumoto;T.Ishikawa: Yesot Cell Biology. 33. 113-123 (1986)

    • 関連する報告書
      1986 実績報告書
  • [文献書誌] K.Mitsumoto;I.Uno;T.Ishikawa: J.Bhcteriol.168. 1352-1357 (1986)

    • 関連する報告書
      1986 実績報告書

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公開日: 1987-03-31   更新日: 2016-04-21  

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