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単球系細胞分化の発現におけるCaイオン依存性リン酸化反応の役割について

研究課題

研究課題/領域番号 61215015
研究種目

特定研究

配分区分補助金
研究機関三重大学

研究代表者

白川 茂  三重大, 医学部, 教授 (20026850)

研究分担者 西川 政勝  三重大学, 医学部, 助手 (30144257)
北 堅吉  三重大学, 医学部, 助手 (90169847)
研究期間 (年度) 1986
研究課題ステータス 完了 (1986年度)
配分額 *注記
1,100千円 (直接経費: 1,100千円)
1986年度: 1,100千円 (直接経費: 1,100千円)
キーワードHL-60細胞 / 単球系細胞分化 / Tetradecanoyl Phorbol Acetate / 蛋白リン酸化 / Cキナーゼ / Cキナーゼ阻害剤 / H-7
研究概要

白血病細胞株HL-60は、Tetradecanoyl Phorbol Acetate(TPA)の作用により単球系細胞へ分化する。この単球系細胞分化における情報伝達系を解明するために、各種蛋白キナーゼの動態及びCa依存性蛋白リン酸化反応の役割について薬理学的及び生化学的に検討した。1.TPAによる分化誘導前後の各種蛋白キナーゼ活性を細胞可溶性画分で検討するとと、TPA添加によりCキナーゼ活性は可溶性画分より消失するが、cAMP依存性蛋白キナーゼ活性は逆に増加した。更に成熟単球に豊富に存在するCa/カルモデュリン依存性キナーゼは誘導されなかった。単球系細胞分化誘導にCキナーゼ系とcAMP系が深く関与する可能性が示唆された。2.HL-60をTPAで刺激すると、細胞は分裂をやめ付着し OKM-1陽性の単球系細胞に分化したが、Cキナーゼ阻害剤H-7〔1-(5-isoquinolinesulfonyl)-2-methylpiperazine〕で処理したHL-60細胞は、TPA添加により単球系細胞に分化しなかった。3.【^(32)P】-正リン酸でラベルしたHL-60細胞をTPAで刺激すると分子量34K、28K、17Kの蛋白のリン酸化が増加した。28K蛋白のリン酸化はCキナーゼにより触媒されているが、17K蛋白のリン酸化はCキナーゼばかりでなくcAMPキナーゼによっても触媒されていると考えられた。Cキナーゼ阻害剤H-7で処理したHL-60は、TPAの添加によってもこれらの蛋白のリン酸化は認められなかった。以上の結果よりHL-60のTPAによる分化誘導過程に蛋白リン酸化反応は何らかの重要な役割を演じていると考えられるが、その情報伝達系は複雑でCキナーゼ系ばかりでなくcAMPキナーゼ系も関与する可能性が示唆された。更に最近28Kリン酸化蛋白が細胞骨格蛋白と密接に関連することが判明し、現在この蛋白の分析を行っている。

報告書

(1件)
  • 1986 実績報告書
  • 研究成果

    (5件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (5件)

  • [文献書誌] Nishikawa,M et al: Life Science. 39. 1101-1107 (1986)

    • 関連する報告書
      1986 実績報告書
  • [文献書誌] 西川政勝 他: 細胞工学. 5. 24-33 (1986)

    • 関連する報告書
      1986 実績報告書
  • [文献書誌] Kita,K et al: Acta Haematologica Japonica. 49. 885-893 (1986)

    • 関連する報告書
      1986 実績報告書
  • [文献書誌] Kamezaki,H et al: Blood. 68. 285-292 (1986)

    • 関連する報告書
      1986 実績報告書
  • [文献書誌] 上村泰弘 他: 日本血液学会誌. (1987)

    • 関連する報告書
      1986 実績報告書

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公開日: 1987-03-31   更新日: 2016-04-21  

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