研究課題/領域番号 |
61217008
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研究種目 |
特定研究
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配分区分 | 補助金 |
研究機関 | 京都大学 |
研究代表者 |
泉井 桂 京大, 理学部, 助手 (20025414)
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研究分担者 |
重定 勝哉 京都大学, ウィルス研究所, 助手 (40009626)
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研究期間 (年度) |
1986
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研究課題ステータス |
完了 (1986年度)
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配分額 *注記 |
2,000千円 (直接経費: 2,000千円)
1986年度: 2,000千円 (直接経費: 2,000千円)
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キーワード | 【C_4】植物 / 【C_4】光合成の遺伝子 / ホスホエノールピルビン酸カルボキシラーゼ / 炭酸固定酵素 / トウモロコシ / cDNA / genomicクローン / ポリA付加部位 |
研究概要 |
【C_4】-植物は、一般に【C_3】-植物に比べて光合成的炭酸固定能が高いとされている。多くの有用な植物が【C_3】-植物であるため、これらを【C_4】-植物化することが分子育種の一つの目標となっている。しかしながら、植物遺伝子に関する解析は、動物や微生物に比べて著しく遅れている。本研究は、【C_4】-光合成において空気中の炭酸ガスの捕集酵素として重要なホスホエノールピルビン酸カルボキシラーゼ(PEPC)について、その遺伝子の構造を解析し基礎的知見を得、将来の分子育種に資することを目指すものである。本年度の主な成果を以下に記す。 (1)昨年度得られたcDNAクローン(pM52)の他にpM52よりも大きな4個のトウモロコシcDNAクローンを得、pM52において欠損していた5'-末端領域の塩基配列を決定し、翻訳開始部位と思われるメチオニンを推定した。また、これよりPEPCのサブユニットの分子量を109403と推定した。 (2)5個のcDNAクローンの3'-非翻訳領域の塩基配列を決定し、各々のクローンでポリA付加部位が異なっており、PEPC遺伝子は複数(少なくとも4個)のボリA付加部位を持つことを明らかにした。 (3)Southern Hybridizationによる解析を行い、制限酵素EcoRlによって消化された染色体DNA中にトウモロコシPEPCをコードする染色体DNA断片(13Kb・10Kb・9Kb・7.4Kb)を検出した。 (4)制限酵素EcoRlによって消化された染色体DNA(9.5Kb-16Kb)をλファージにin vitro packagingし、約40万個の組換え体を得た。現在、これらの組換え体よりトウモロコシPEPCのGenomicクローンのスクリーニングを行っており、第一次スクリーニングでは10個以上の陽性なものが得られている。今後はトウモロコシPEPCのGenomicクローンを得、発現調節に関わる遺伝子の構造について明らかにしていきたい。
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