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神経活性物質受容体によるジグリセリド産生の制御機構

研究課題

研究課題/領域番号 61218010
研究種目

特定研究

配分区分補助金
研究機関神戸大学

研究代表者

高井 義美  神戸大, 医学部, 教授 (60093514)

研究分担者 山下 孝之  神戸大学, 医学部, 助手 (10166671)
研究期間 (年度) 1986
研究課題ステータス 完了 (1986年度)
配分額 *注記
1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
1986年度: 1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
キーワードイノシトールリン脂質 / ジグリセリド / イノシトールリン酸 / 神経活性物質 / 受容体 / GTP結合蛋白質 / ホスホリパーゼC / Cキナーゼ
研究概要

イノシトールリン脂質代謝を介する細胞膜受容伝達機構はアセチルコリン(ムスカリン作用)やアドレナリン(α作用)等の種々の神経活性物質の作用に関与している。この機構では、神経活性物質の細胞膜受容体と共役してホスホリパーゼC(PLC)が活性化され、ここに産生されるジグリセリドとイノシトールリン酸がセカンドメッセンジャーとしてそれぞれCキナーゼと【Ca^(2+)】系を活性化する。最近、受容体とPLCとの共役機構と脱共役機構の分子機序が注目を集めている。私共は昨年度の本研究において、多核白血球様に分化させたHL-60細胞をモデル細胞として、細胞膜レベルで受容体に共役してPLCが活性化される無細胞実験系を開発し、この共役機構にGTP結合蛋白質(G蛋白質)が関与していることを実証した。本年度はこの実験系を用いてCキナーゼによる受容体とPLCとの脱共役機構について解析を行い、以下の成績を得た。分化させたHL-60細胞より調整した細胞膜において、走化性因子(fMLP)は受容体とG蛋白質を介して、GTPはG蛋白質を介して、【Ca^(2+)】は直接PLCを活性化しイノシトールリン酸を産生した。ホルボールエステルで前処理した細胞より調整した細胞膜ではfMLPおよびGTPによるイノシト-ルリン酸の産生は抑制されたが【Ca^(2+)】による本反応は抑制されなかった。一方、ホルボールエステル未処理の細胞膜にCキナーゼを作用させると、fMLPによるイノシトールリン酸の産生は抑制されたが、GTPおよび【Ca^(2+)】による本反応は抑制されなかった。したがって、CキナーゼはfMLP受容体とG蛋白質およびG蛋白質とPLCの共役を阻害すると考えられ、Cキナーゼはこの作用を介して外界シグナルに対する細胞の脱感作機構に関与する可能性が示唆された。以上、本研究で私共は受容体とPLCの脱共役機構におけるCキナーゼの役割を明確にすることができ、本年度の研究計画はほぼ予定通りに達成することができた。

報告書

(1件)
  • 1986 実績報告書
  • 研究成果

    (5件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (5件)

  • [文献書誌] Kikuchi,A.: J.Biol.Chem.261. 211558-1156 (1986)

    • 関連する報告書
      1986 実績報告書
  • [文献書誌] Takeyama,Y: J.Clin.Invest.78. 1604-1611 (1986)

    • 関連する報告書
      1986 実績報告書
  • [文献書誌] Takeyama,Y.: FEBS Lett.197. 339-343 (1986)

    • 関連する報告書
      1986 実績報告書
  • [文献書誌] Kawahara,Y: Throm.Res.41. 811-818 (1986)

    • 関連する報告書
      1986 実績報告書
  • [文献書誌] Yamashita,T.: J.Biol.Chem.(1987)

    • 関連する報告書
      1986 実績報告書

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公開日: 1987-03-31   更新日: 2016-04-21  

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