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カルモデュリンとの相互作用から見た神経制御物質の機能の解明と新物質の探索

研究課題

研究課題/領域番号 61218014
研究種目

特定研究

配分区分補助金
研究機関東京都立大学

研究代表者

笠井 久隆  都立大, 理学部, 助手 (80087163)

研究分担者 三井 幸雄  東京大学, 薬学部, 助手 (40012637)
研究期間 (年度) 1986
研究課題ステータス 完了 (1986年度)
配分額 *注記
1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
1986年度: 1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
キーワードX線結晶解析 / 重原子同型置換 / カルモデュリン / 向精神薬 / メリチン / マストパラン誘導体 / HPLC / 溶血活性
研究概要

本年度はフェノチアジン類,メリチン,マストパランおよび合成マストパラン誘導体についてCaMとの相互作用様式を結晶学的,物理化学的に解析し、HPLCによる複合体の分離,生体膜との結合性,溶血作用を検討した。
1.各種複合体の結晶化条件を改良した。例えば母液のpHを下げること,ポリエチレングリコール8000を用いること,複合体をHPLCで分離してから結晶化するなどである。【Ca^(2+)】-CaM-クロルプロマジン複合体結晶については【K_2】Pt【Cl_4】,Pb【(CH_3COO)_2】による重原子同型置換の条件を確立し、4【A!°】分解能の回折強度データを集めた。構造因子の相対変化は13〜14%であった。
2.マストパランT誘導体(T′-11,T′-14)を液相法で合成し、【Ca^(2+)】-CaMとの相互作用をCDスペクトルにより解析した。両ペプチドともCaMとの複合体形成時に見られるのと類似のスペクトルが30〜75%TFE添加により200〜300nm附近に観測された。その絶体値はマストパランの場合より小さい。
3.【Ca^(2+)】-CaM-ペプチドの複合体のイオン交換HPLCによる分離を試みた。メリチンと【Ca^(2+)】-CaMのモル比を順次変えて混合し、DEAE-5PWカラムに添加してから0-0.4Mの食塩濃度直線勾配により溶出した。CaMの溶出位置より前に複合体が溶出された。複合体の確認は逆相カラムで行った。ただし、マストパランおよび誘導体ではCaMとの複合体は認められなかった。
4.上記ペプチドとCaM-Sepharose4Bおよび赤血球膜との結合活性を比較した。メリチン,マストパランは前者に関してはマストパラン誘導体より結合能は大きいが、赤血球膜との結合性に関しては有意な差はなかった。
5.溶血活性はメリチン80に対してマストパラン10,マストパラン誘導体で両者とも0であった。このように各ペプチドはCaMとの相互作用,赤血球膜との結合性,溶血活性に関して明らかに異なる挙動を示し、相互作用様式の違いを示唆していると思われる。

報告書

(1件)
  • 1986 実績報告書
  • 研究成果

    (5件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (5件)

  • [文献書誌] 栗田孝: 生化学. 58. 829 (1986)

    • 関連する報告書
      1986 実績報告書
  • [文献書誌] H.Kawasaki: J.Biochem.99. 1409-1416 (1986)

    • 関連する報告書
      1986 実績報告書
  • [文献書誌] H.Kawasaki: Anal.Sciences. 2. 287-291 (1986)

    • 関連する報告書
      1986 実績報告書
  • [文献書誌] 笠井久隆: 生体エネルギー研究会討論会要旨集. 12. 111-112 (1986)

    • 関連する報告書
      1986 実績報告書
  • [文献書誌] 笠井久隆 著 今堀・崎山・鈴木 編: "タンパク質の化学(上)続生化学実験講座2" 東京化学同人, 18 (1987)

    • 関連する報告書
      1986 実績報告書

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公開日: 1987-03-31   更新日: 2016-04-21  

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