研究課題/領域番号 |
61219005
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研究種目 |
特定研究
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配分区分 | 補助金 |
研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
小浜 一弘 東大, 医学部, 助教授 (30101116)
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研究期間 (年度) |
1986
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研究課題ステータス |
完了 (1986年度)
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配分額 *注記 |
1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
1986年度: 1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
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キーワード | 筋ジストロフィー症 / 蛋白質 / 筋細胞 / プロテアーゼ / プロテアーゼインヒビター |
研究概要 |
筋ジストロフィー症は筋蛋白質の先天性代謝病としての側面をもち、筋蛋白質代謝回転の促進がみられる。これは蛋白質分解酵素活性の促進にともなうものであろうと考えられている。本研究は特異的筋蛋白質、即ちジズトロフィー症で破壊される筋原線維乙帯を構成するα-アクチニンの代謝回転につき蛋白質及び核酸レベルでの解折を目指すものである。蛋白質レベルでの解折は昨年度報告したが、本年度に計画した核酸レベルでの解析に十分な進歩がみられなかった。従って、本年度は筋総蛋白質に注目して、これに対するCoイオンの作用と蛋白質分解酵素阻害剤E-64-Cの作用についてのデーターを報告する。 筋総蛋白質分解速度はGoldbergの方法に従い、ラフトひらめ筋を片方をシクロヘオシミドを含むリンゲル液、他方をシクロヘキシミドとE-64-Cを含むリンゲル液に入れ振とうし、液中にもれ出たチロシン量を測定することにより推定した。 1)E64C存在下と非存在下では196.2±74.8nmols/mg湿重量(n=13)、235.8±19.5nmoles/mg湿重量(n=13)のチロシン遊離があり、有意差がみとめられた。(P<5%)、即ち、E-64-Cは筋総蛋白質分解抑制に有効であった。 2)イオノフォアA23187存在下ではさらにチロシン遊離のE-64-Cの抑制効果が拡大された。 3)サポニンにより筋膜を破壊し、細胞内の【Co^(2T)】濃度を直接上昇させても、2)の効果が確認できた。
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