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糖原病の成因の解析

研究課題

研究課題/領域番号 61219008
研究種目

特定研究

配分区分補助金
研究機関福井医科大学

研究代表者

山村 博平  福井医大, 医学部, 教授 (90030882)

研究分担者 中村 俊一  福井医科大学, 医学部, 助手 (40155833)
箸本 英吉  福井医科大学, 医学部, 助教授 (20116239)
研究期間 (年度) 1986
研究課題ステータス 完了 (1986年度)
配分額 *注記
1,200千円 (直接経費: 1,200千円)
1986年度: 1,200千円 (直接経費: 1,200千円)
キーワード糖原病 / ホスホリラーゼキナーゼ / 細胞膜 / 自動燐酸化反応 / 酸性燐脂質
研究概要

糖原病は現在ネルソンによると11型までに分類されているが、8型や11型のように原因不明のものもあり今後の研究が待たれている。我々は8型や11型を含め、この他にも原因不明の糖原病に遭遇している。このような糖原病の成因を明らかにするため、(1)原在測定の対象となっていない酵素あるいはモデュレイターの存在の有無、(2)試験管内では測定可能だが何らかの機序で活性が現われない酵素、の2つの可能性を考えた。(2)に関しては、東北大多田教授らの発見であるグルコース6燐酸の膜透過性の異常によって起こるIb型が知られている。膜との関係によっておこる糖原病がこの他にも存在するのではないかと考え、以下の研究を行った。まず精製の比較的簡単な骨格筋ホスホリラーゼキナーゼを用いた。ホスホリラーゼキナーゼを純化し、自動燐酸化反応による活性上昇について調べた。自動燐酸化反応により酵素1/4分子当り6〜7分子の燐酸が取り込まれるが、膜に存在する燐脂質を添加すると自動燐酸化反応は著しく上昇し、13〜15分子の燐酸が取り込まれる。この際、最も効果的なのはホスファチジルセリンやホスファチジルイノシトール及びホスファチジル酸のような酸性燐脂質である。酵素活性(ホスホリラーゼbの燐酸化)はこれらの自動燐酸化反応によって著しく増加する。この反応は【Ca^(2+)】を必要とするが、膜燐脂質のない場合【10^(-4)】Mと高濃度の【Ca^(2+)】が必要であるのに比して、膜燐脂質が存在する場合は【10^(-7)】Mと生理的濃度の【Ca^(2+)】にて十分活性化される。これらの結果とこの酵素がミクロゾーム付近に存在するという電顕結果と考え合せて、膜成分による自動燐酸化反応が生理的に本酵素の活性化機構に重要な役割を演じていることが結論される。我々はさらに肝臓酵素の自動燐酸化反応を追求し、骨格筋と同様の機構が存在するか否か明らかにすると共に、この膜成分による活性化機構の異常も糖原病の一因をなしているかを明らかにしたい。

報告書

(1件)
  • 1986 実績報告書
  • 研究成果

    (6件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (6件)

  • [文献書誌] Eikichi Hashimoto: Biochemistry International. 12. 539-547 (1986)

    • 関連する報告書
      1986 実績報告書
  • [文献書誌] Eikichi Hashimoto: FEBS Letters. 200. 63-66 (1986)

    • 関連する報告書
      1986 実績報告書
  • [文献書誌] Akira Negami: European Journal of Biochemistry. 157. 597-603 (1986)

    • 関連する報告書
      1986 実績報告書
  • [文献書誌] Akira Takeda: FEBS Letters. 210. 169-172 (1987)

    • 関連する報告書
      1986 実績報告書
  • [文献書誌] Keiko Sakai: Biochemistry International. 14. 63-72 (1987)

    • 関連する報告書
      1986 実績報告書
  • [文献書誌] Eikichi Hashimoto: Biochemistry International.

    • 関連する報告書
      1986 実績報告書

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公開日: 1987-03-31   更新日: 2016-04-21  

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