研究課題/領域番号 |
61219014
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研究種目 |
特定研究
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配分区分 | 補助金 |
研究機関 | 大阪大学 |
研究代表者 |
御子柴 克彦 阪大, 蛋白質研究所, 教授 (30051840)
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研究分担者 |
岡野 栄之 大阪大学, 蛋白質研究所, 助手 (60160694)
池中 一裕 大阪大学, 蛋白質研究所, 助手 (00144527)
新延 道夫 大阪大学, 蛋白質研究所, 助手 (80135748)
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研究期間 (年度) |
1986
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研究課題ステータス |
完了 (1986年度)
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配分額 *注記 |
1,500千円 (直接経費: 1,500千円)
1986年度: 1,500千円 (直接経費: 1,500千円)
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キーワード | Shiverer / MBP expression / oligonucleotide directed site-specific mutagenesis / SP6 transcription / peptide antigen |
研究概要 |
ミエリン形成不全を示すShiverer突然マウスは、常染色体性劣性遺伝様式をとり、人工キメラマウスの作製により、オリゴデンドロサイト自身に障害があること、さらにミエリン形成に重要な役割を持ちオリゴデンドロサイト特異的に発現するミエリン塩基性タンパク質(MBP)が欠損していることが知られている。MBP遺伝子は7つのエキソンからなりalternative splicingにより4つのmRNAを産生することが明らかとなっている。Shiverer突然変異マウスは、MBP遺伝子が欠失変異をおこしていることが知られている。Shivererは7つのエキソンのうち第1、第2エキソンは野生型の遺伝子を持っているにもかかわらず抗MBP抗体と反応する分子が検出されないことから遺伝子発現調節における3'側の役割をみる上でShivererをでMBP遺伝子発現の解析は重要であると考えられる。MBPのN末端から16コのアミノ酸を固相法により合成し、第1エキソン特異的抗体を得て翻訳機構の解析に用いた。またMBP cDNAのATGコドンの約10bp下流にoligonucleotide-directed site-specific mutagene-sisでHind 【III】 siteを導入し、この部位より上流領域の直鎖RNAをSP6 RNAポリメラーゼを用いin vitro transcriptionにより合成したものを、第1エキソンの転写活性を調べるためのRNAプローブとした。作製したRNAプローブを用いたNorthern blot解析の結果ShivererにおいてheterogeneousなサイズのRNAが検出され、その量は野生型の約50%相当した。また抗体により翻訳産物をWestern blot,免疫組識化学的に検索を行ったが何れの方法によっても反応するのは検出できなかった。以上の結果よりShivereでMBP第1エキソンは転写されるがその翻約はされないことが明らかとなった。
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