研究課題/領域番号 |
61219017
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研究種目 |
特定研究
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配分区分 | 補助金 |
研究機関 | 香川医科大学 |
研究代表者 |
大西 鐘寿 香川医大, 医学部, 教授 (40080014)
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研究分担者 |
磯部 健一 香川医科大学, 医学部附属病院(母子センター), 講師 (00159815)
伊藤 進 香川医科大学, 医学部附属病院(小児科), 講師 (80145052)
山川 毅 香川医科大学, 医学部(小児科学), 助教授 (10080160)
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研究期間 (年度) |
1986
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研究課題ステータス |
完了 (1986年度)
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配分額 *注記 |
1,400千円 (直接経費: 1,400千円)
1986年度: 1,400千円 (直接経費: 1,400千円)
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キーワード | クリグラナジャール症侯群一型 / 光療法 / ガンラット / 固定化酵素 / プロントデオペント / ビリルビンオキシダーゼ / 光化学反応 / 光異性体 |
研究概要 |
クリグラナジャール症侯群一型は現在光療法が唯一の治療法である。しかし年齢が長ずるにつれて光療法の効果が少なくなるため、血清ビリルビン値を安全域迄低下せしめることが困難で常に核黄疽の脅威にさらされている。そこでそのモデル動物であるガンラットを用いて本邦において最近開発された固定化酵素とし血液中のビリルビンと反応せしめることにより特異的にビリルビンを迅速に分解せしめ無毒化する方法を検討した。最終的には固定化ビリルビンオキシダーゼ酵素をカラムに充填して血液ないし血漿を流す方法による治療を行なうのであるが、今年度はバッチ法により反応を行ない、ビリルビンがビリベルヂン及びプロペントデオペントへ分解することが証明された。これにより一日の大半を光照射に費やさざるを得ない患児の生活様式をより正常児に近かずけると共に核黄疽の危険性を格段に減ずる可能性が本年度のインビトロにおける研究ではあるが立証された。しかし、(1)充填された共有結合により固定化されている異種蛋白であるビリルビンオキシダーゼが治療中にカラムに一部切断されて生体内へ移行する可能性 (2)血漿のみならず血球成分がカラム内に充填されている酵素蛋白と接触するため、それによる免疫反応の可能性 (3)対外循環路へ導いた全血の凝固予防の問題 以上三つの問題を解決することが必要であると考えられた。 そこでその様な問題点の内少なく共(1)(2)を回避することが可能な方法、即ち体外へ血液を導き体外循環中に光照射を施し、ビリルビンの光化学反応を惹起せしめ胆汁中へ排泄可能な光異性体に導く方法も検討し、有効な方法であることが証明された。来年度はこれら二つの方法を更に検討し、改良を加え実用化に向けて努力したい。
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