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先天性代謝病モデル動物による脳内移植の治療的研究

研究課題

研究課題/領域番号 61219023
研究種目

特定研究

配分区分補助金
研究機関慶応義塾大学

研究代表者

高坂 新一  慶応大, 医学部, 助教授 (50112686)

研究分担者 吉田 一成  慶應義塾大学医学部, 外科学教室, 助手 (70166940)
藤城 正敏  慶應義塾大学, 医学部・生理学教室, 助手 (40173421)
井上 洋  慶應義塾大学, 医学部・生理学教室, 助手 (70138030)
高松 研  慶應義塾大学, 医学部・生理学教室, 講師 (90154898)
研究期間 (年度) 1986
研究課題ステータス 完了 (1986年度)
配分額 *注記
1,500千円 (直接経費: 1,500千円)
1986年度: 1,500千円 (直接経費: 1,500千円)
キーワード脳内移植 / オリゴデンドログリア / 髄鞘形成 / 周期線 / シバラーミュータントマウス / ミエリン塩基性蛋白 / マウス
研究概要

先天性代謝病の多くは、特に中枢神経系に異常がある場合には、その治療法は対症療法によらざるを得ないのが現状である。本研究では、オリゴデンドログリアの先天的障害により中枢神経系に髄鞘形成不全を有するシバラーミュータントマウスを用い、その脳内に正常マウス脳から分離採取したオリゴデンドログリアを移植、髄鞘形成を行なわせ、形成された髄鞘について免疫組織化学的、電子顕微鏡学的に検索した。シバラーマウスの髄鞘は、生化学的にはミエリン塩基性蛋白(MBP)の欠損を、形態学的には周期線の欠損を特徴としており、正常の髄鞘との識別が可能である。Hostとして生後4週令のシバラーマウスを、donorとして出生7日令の正常マウス(BALB/C)を用いた。正常マウス能からパコール密度匂配法により選択的にオリゴデンドログリアを分離採取し、1×【10^6】コの細胞をシバラーマウス線条体に脳内移植した。移植後6週目にシバラーマウス脳を摘出し、MBPによる免疫組識化学的実験検索に加え、電子顕微鏡学的検索を行なった。移植を受けたシバラーマウスの線条体にはMBP抗体によって陽性に染色される部位が存在し、同部の電子顕微鏡学的検索では周期線を有する正常の髄鞘が存在することが証明された。これは、移植した正常オリゴデンドログリアによって形成された正常の髄鞘であると考えられた。オリゴデンドログリアの前駆細胞は、生体内で生後7日目頃に成熟すると考えられている。従って本研究の結果は、脳内移植された既に分化、成熟したと考えられる時期のオリゴデンドログリアが、成熟動物の能内で新たに髄鞘形成を行なう能力を有していることを明らかにしたものである。シバラーマウスはヒトにおけるある種の髄鞘形成不全症のモデルと考えられ、このことから成熟オリゴデンドログリアの脳内移植という手段が、このような疾患に対して治療法と成り得る可能性が示唆されたものと考えられた。

報告書

(1件)
  • 1986 実績報告書
  • 研究成果

    (2件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (2件)

  • [文献書誌] Shinichi Kohsaka et al・: Brain Research. 372. 137-142 (1986)

    • 関連する報告書
      1986 実績報告書
  • [文献書誌] 高坂新一 他: 臨床科学. 22. 1192-1202 (1986)

    • 関連する報告書
      1986 実績報告書

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公開日: 1987-03-31   更新日: 2016-04-21  

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