• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 前のページに戻る

自然言語の意味表現のための新しい論理体系の研究

研究課題

研究課題/領域番号 61220006
研究種目

特定研究

配分区分補助金
研究機関大阪大学

研究代表者

森田 憲一  阪大, 基礎工学部, 助手 (00093469)

研究期間 (年度) 1986
研究課題ステータス 完了 (1986年度)
配分額 *注記
1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
1986年度: 1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
キーワード自然言語 / 意味論 / 論理体系 / 知識表現 / 推論法 / 三段論法 / 言語処理
研究概要

自然言語文の意味表現のための論理的枠組みとして新しく提案した「タプル論理」は、述語論理のように文を述語(真理値関数)と引数(個体)に分けずに、文を数学的に同質な項目の「組」として表現する体系である。これにより、高階風の概念を含むような文の意味を述語論理よりも簡潔に記述できる。今年度の研究では、タプル論理に基く日本語文の具体的な意味表現法を与えると共に、『ある』や『すべて』のような限量表現に対する推論法として、アリストテレスのSyllogism(いわゆる三段論法)を現代的に形式化したLukasiewiczの体系を組み込む方法を研究し、以下の成果を得た。
1.タプル論理の枠組みの中で、日本語文の意味を規格化された形式で表現し、推論するための方法として、文タプルと呼ぶ表現法を定めた。
2.限量表現に対する推論を述語論理よりも自然な形で行わせるために、Syllogismに基く推論を日本語の文タプルに適用する方法を与えた。
3.LukasiewiczによるSyllogism論理式の妥当性判定法を改良して、推論を効率的に実行する方法を与えた。この効率化により、前提命題の個数の線形関数の時間で推論が実行できる。
4.古来のSyllogismで扱えるのは、名詞文(述部が『名詞+断定辞』であるような文)だけであり、また基本概念である名辞も単独でしか使用できない。ここではSyllogism体系をより一般的な文に適用できるようにするため、1)『用言文』(述部が用言である文)2)いくつかの名辞の共通概念を表す『連言名辞』(ある種の連体修飾構造に対応する),などへ拡張する方法を考察し、これらの公理的形式化と解釈,および完全性の証明を与えた。
5.以上の方法を基礎とする、簡単な日本語質問応答システムを試作した。これは、入力された日本語文(漢字かな混じり文)を文タプルに翻訳し、質問に対して推論を行うシステムである。

報告書

(1件)
  • 1986 実績報告書
  • 研究成果

    (1件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (1件)

  • [文献書誌] 森田憲一: 電子情報通信学会論文誌. J70-D. 405-414 (1987)

    • 関連する報告書
      1986 実績報告書

URL: 

公開日: 1987-03-31   更新日: 2016-04-21  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi