研究課題/領域番号 |
61221001
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研究種目 |
特定研究
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配分区分 | 補助金 |
研究機関 | 山形大学 |
研究代表者 |
丹野 直弘 山形大, 工学部, 助教授 (00006248)
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研究分担者 |
佐藤 忍 山形大学, 医学部, 講師 (90113951)
高橋 敬治 山形大学, 医学部, 講師 (50004685)
北目 文郎 山形大学, 医学部, 助教授 (40004676)
赤塚 孝雄 山形大学, 工学部, 教授 (80091875)
横戸 健一 山形大学, 工学部, 教授 (20006969)
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研究期間 (年度) |
1986
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研究課題ステータス |
完了 (1986年度)
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配分額 *注記 |
1,700千円 (直接経費: 1,700千円)
1986年度: 1,700千円 (直接経費: 1,700千円)
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キーワード | レーザー検診 / レーザー分光 / レーザー医療 / 細胞診 / 生体工学 / ME |
研究概要 |
本研究は、単色性に優れ高輝度のレーザーの特徴を利用し、これまでとほとんど試みられていない細胞レベルでの、従来の病理形態学的細胞診法に新たな分光計測学的検診法を提供することを目的としている。今年度は以下に示す研究を遂行し、今年度の当初の目的を達成することができた。 まず、腫瘍親和性を示す各種の色素について分光学的測定を行ない、細胞内外における多くの基礎データを測定し得ることができた。 これに先立って、本研究ではこれらの分光データを得るため、また実際に生きた細胞の分光学的検診法に適用できる「レーザー励起生体細胞差分蛍光分析検診システム」を試作完成させた。本システムは、レーザー励起法の特徴を生かし、従来にない高効率、高感度な極めて明るい分光システムで、しかも2波長同時測光可能な2チャンネル分光システムである。また、このシステムは全てマイクロコンピュータ制御であり、例えば細胞の塗沫標本を任意にレーザー走査し、癌性細胞の蛍光分布を瞬時にデスプレイでき、必要に応じ任意波長で、差分や微分スペクトル表示も可能な新システムである。また、本年度設備費で購入したコンピュータ用ビジコンカメラも装備し、分光蛍光像を直ちに表示し、癌性細胞の有無を判断できるようにした。この装備についてはまだ不完全な作動なので、今後次年度等に補助を受ければ、付属装置を加え、より完全なシステムにする予定である。 今年度は、これらのシステムを用い、各種培養細胞についてレーザー励起蛍光スペクトルの多くの基礎データを集積した。その結果、生体細胞における癌性判断について極めて有意なスペクトル検診法が見い出された。 次年度以降は、これらのシステムの充実を計ると共に、生検による細胞診のデータを集積し、臨床応用を試みる予定である。
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