• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 前のページに戻る

ミュオン化学における放射線化学・ホットアトム化学過程の研究

研究課題

研究課題/領域番号 61222004
研究種目

特定研究

配分区分補助金
研究機関東京大学

研究代表者

伊藤 泰男  東大, 国立大学(その他), 助教授 (40011150)

研究分担者 酒井 陽一  東京大学, 理学部・化学教室, 助手 (00126070)
田畑 米穂  東京大学, 工学部・原子力工学研究施設, 教授 (40010730)
研究期間 (年度) 1986
研究課題ステータス 完了 (1986年度)
配分額 *注記
1,100千円 (直接経費: 1,100千円)
1986年度: 1,100千円 (直接経費: 1,100千円)
キーワードミュオンスピン共鳴 / 反磁性ミュオン / Mu置換フリーラジカル / ベンゼン / 二硫化炭素 / 相変化 / 金属錯体
研究概要

KEK BOOMで開発された500MHz 【μ^+】スピン共鳴装置を用いて、各種溶媒中の反磁性ミュオン及びMu置換フリーラジカルの測定を行った。共鳴法によるMu置換ラジカルの実測は世界で最初であり、回転法による研究に比べて"位相づれ"の影響の少ないのが特徴である。実際Mu置換シクロヘキサジエニルラジカルがベンゾキノンと反応する場合について、反応前と後の状態をそれぞれ時間分解的に、および(通常の共鳴実験と同じように)共鳴線巾(時間積分)から調べ、反応速度定数を決定した。同じ測定を【CS_2】についても行った。【CS_2】ではMu置換フリーラジカルの存在が推定されているが、これ迄実測されておらず、500MHz共鳴法によってもとらえることに成功しなかった。しかし【CS_2】の反磁性ミュオンを共鳴法で観測すると、初期からある成分(Po=0.18)に加えて、ゆっくりと生成してくる成分があり、最終的にはすべての【μ^+】が"反磁性ミュオン"になることが認められた。このゆっくり現われる成分は、Mu置換フリーラジカル(Mu【CS_2】)がクラスターとして成長し、超微細相互作用が小さくなって擬似的に反磁性ミュオンになったものと考えられる。この成果は論文として発表された。
上記研究の延長として、相依存性の測定を行うためのクライオスタットを【μ^+】スピン共鳴キャビティにとりつけた。石英二重管セルに冷却Heガスを流す方式であり、これによってキャビティのQ値が幾分減少したが、明らかな相依存性がみられた。ひきつづき測定を行う予定である。
さらに金属錯体についての【μ^+】SRでは、入射ミュオンのほとんどが反磁性ミュオンになるという特異な知見を得た。ミュオン化学基礎過程の解明に重要なデータであり、引きつづき測定していく。

報告書

(1件)
  • 1986 実績報告書
  • 研究成果

    (3件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (3件)

  • [文献書誌] Y.Miyake;Y.Tabata;Y.Ito;K.Nishiyama;K.Nagamine: Radiation Physics and Chemistry. 28. 99-105 (1986)

    • 関連する報告書
      1986 実績報告書
  • [文献書誌] T.Azuma;K.Nishiyama;K.Nagamine;Y.Ito and Y.Tabata: Hyperfine Interactions. 32. 837-843 (1986)

    • 関連する報告書
      1986 実績報告書
  • [文献書誌] Y.Miyake;Y.Ito;Y.Tabata;D.C.Walker: Hyperfine Interactions. 32. 825-830 (1986)

    • 関連する報告書
      1986 実績報告書

URL: 

公開日: 1987-03-31   更新日: 2016-04-21  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi