研究課題/領域番号 |
61224002
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研究種目 |
特定研究
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配分区分 | 補助金 |
研究機関 | 東北大学 |
研究代表者 |
吉越 昭 東北大, 非水溶液化学研究所, 教授 (20006290)
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研究期間 (年度) |
1986
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研究課題ステータス |
完了 (1986年度)
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配分額 *注記 |
1,600千円 (直接経費: 1,600千円)
1986年度: 1,600千円 (直接経費: 1,600千円)
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キーワード | ピクロトキサノイド / ピクロトキシニン / 合成 / カルボン |
研究概要 |
ニューロンの刺激伝達に影響する天然有機化合物のうちで、ピクロトキシニンの合成の完成をみた。すなわち、左旋性カルボンから出発し、それに対するフェニルセレノールのナトリウ塩の共役付加を鍵反応とする合成によって、5β-ヒドロキンカルボンを得た。このヒドロキンカルボンをビニルエーテル化し、ケトンカルボニルを水酸基に還元した後、加熱してクライゼン転位させて必要な位置に立体選択的にホルミルメチル基を導入した。この側鎖の炭素を1つ増炭してアセトニル基とした後、閉環させてピクロトキシニンの基本炭素骨格であるインデノン誘導体へと導いた。その後は、この炭素構造上にもう一炭素を加え、また環上の酸素官能基の変換によって、ラクトン酸素、水酸基、エポキン基等の導入を行った。この変換過程ではフェニルセレノールのナトリウム塩を試薬とするエポキシクトンの効率的なβ-ヒドロキンラトンへの新変換反応を見出し、それが効果的に使用されている。 このようにして約30段階でカルボンをピクロトキシニンへと変換した。さらに前述、鍵中間体であるインデノン誘導体は他のピクロトキサノイド合成の前駆体としても使いうるので、ピクロトキシニン以外のピクロトキサノイドの合成も検討している。
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