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有機ルテニウム錯体の挿入反応に関する基礎的研究

研究課題

研究課題/領域番号 61225022
研究種目

特定研究

配分区分補助金
研究機関長崎大学

研究代表者

平木 克磨  長崎大, 工学部, 教授 (70011004)

研究分担者 淵田 吉男  長崎大学, 工学部, 助手 (00100884)
研究期間 (年度) 1986
研究課題ステータス 完了 (1986年度)
配分額 *注記
1,600千円 (直接経費: 1,600千円)
1986年度: 1,600千円 (直接経費: 1,600千円)
キーワード有機ルテニウム錯体 / ヒドリドルテニウム錯体 / 挿入反応 / 触媒的異性化反応 / マレイン酸ジエステル / アリルスルフィド / NMR
研究概要

ルテニウム錯体を触媒とする水素化、異性化、二量化および重合反応において、ルテニウム-ヒドリド結合への基質の挿入反応は重要な素反応である。本研究では、ヒドリドルテニウム錯体への種々のオレフィン化合物の挿入反応に関する基礎的・組織的研究を行った。
ヒドリドルニウム(【II】)錯体〔RuCIH(CO)(【(PPh_3)_3】〕(1)はマレイン酸ジメチルと室温で反応し、挿入錯体(2)が単離された。2は1,2-ビス(メトキシカルボニル)エチル基をもつ有機ルテニウム錯体であって、かつ2個のホスフィンがシス構造をもっている。2は120℃でマレイン酸ジメチルと反応し、2核型1,2-ビス(メトキシカルボニル)エチルルテニウム錯体(3)を与えた。3は初めマレイン酸ジメチルのπ配位を含むと考えられたが、NMRデータの精密な解析によって、π配位はなく、むしろ2核型であることが確められた。
錯体1,2,3は、120℃でマレイン酸ジメチルの異性化反応の触媒となる。この反応の動力学的検討を行った結果、反応速度は基質と触媒濃度の積に比例することが分った。さらに三級ホスフィンの添加で触媒活性が向上すること及び異性化は挿入反応-β-脱離反応のくり返しで起こることが確認された。
錯体1はジアリルスルフィドと低温で反応して、単核型挿入生成物を与えた。2個のホスフィンはトランス型であった。
錯体1と1,2-ビス(ジフェニルホスフィノ)エタンとを反応させると、置換型ヒドリド錯体(4)が得られた。4の構造も、1と類似であることがNMRから結論された。4を50℃でマレイン酸ジメチルと反応させると、挿入生成物(5)が生成した。5は6本のメトキシプロトンを示し、3種の異性体の混合物であった。

報告書

(1件)
  • 1986 実績報告書
  • 研究成果

    (1件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (1件)

  • [文献書誌] Katsuma Hiraki: Journal of Chemical Society,Dalton Transactions.

    • 関連する報告書
      1986 実績報告書

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公開日: 1987-03-31   更新日: 2016-04-21  

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