研究課題/領域番号 |
61226010
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研究種目 |
特定研究
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配分区分 | 補助金 |
研究機関 | 熊本大学 |
研究代表者 |
山田 仁穂 熊本大, 工学部, 教授 (40040349)
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研究分担者 |
伊原 博隆 熊本大学, 工学部, 講師 (10151648)
平山 忠一 熊本大学, 工学部, 教授 (10040429)
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研究期間 (年度) |
1986
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研究課題ステータス |
完了 (1986年度)
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配分額 *注記 |
1,700千円 (直接経費: 1,700千円)
1986年度: 1,700千円 (直接経費: 1,700千円)
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キーワード | ポリアミノ酸 / 両親媒性化合物 / 二分子膜 / 超構造 / 形態 / ヘリックス / 酵素モデル / 不斉選択性 |
研究概要 |
機能素子としてのポリペプチドを二分子膜表面に集積し、これを媒体とする反応制御システムを構築することを目的として、長鎖ジアルキル鎖とポリペプチドから成る数種の両親媒性化合物を合成し、その機能を検討した。 1.L-アスパラギン酸あるいはL-グルタミン酸のポリアミノ酸が親水部の場合、水溶液中で一重層二分子膜から成るヘリカルな超構造体が形成されることが明らかになった。発生メカニズムは詳細な電子顕微鏡観察により、前者ではミクロフィラメントのダブルヘリックスを、後者ではリボン状ラメラ集合体の形成を経由していることが確認された。また超構造体形成には、親水部ポリペプチドの高次不斉が重要であることも明らかになった。例えば重合度の小さいものやDL体からはヘリカルな構造は見出せない。 2.親水部ポリペプチドがN-アミノエチル L-グルタミンから形成される場合、【Cu^(2+)】や【Ni^(2+)】,【Co^(3+)】のような金属イオンと錯体を形成し、これらのイオンに不斉を誘起することが明らかになった。この不斉は1:1錯体の形成条件下では発現しないことから、2:1以上のキレート形成によって誘起されていることが考えられる。一方、金属イオンとの錯形成によって、会合形態が著しく変化することも確かめられた。 3.ポリペプチド型の両親媒性化合物のモデルとしてβ-アラニル L-グルタミン誘導体を合成した。この化合物は水中で二段階的な相転移を示し、一段階目の相転移によって光学活性が完全に逆転することがわかった。この二分子膜はメチルオレンジと容易に結合し、三種の分散状態を与えることが明らかになった。すなわち相転移温度以下では膜表面に結合したキラルなモノマーとダイマー、相転移温度以上では膜内に取り込まれたアキラルなモノマー。以上のように、ポリアミノ酸を二分子膜によって集積することにより、新しいミクロ環境が形成された。
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