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トランジスタ型化学センサの開発とその性能解析

研究課題

研究課題/領域番号 61227005
研究種目

特定研究

配分区分補助金
研究機関東京大学

研究代表者

鋤柄 光則  東大, 生産技術研究所, 教授 (20013162)

研究分担者 南 直樹  東京大学, 生産技術研究所, 助手 (10120734)
會川 義寛  東京大学, 生産技術研究所, 講師 (50111563)
研究期間 (年度) 1986
研究課題ステータス 完了 (1986年度)
配分額 *注記
1,800千円 (直接経費: 1,800千円)
1986年度: 1,800千円 (直接経費: 1,800千円)
キーワード半導体化学センサ / 電界効果 / 空乏層 / 表面コンダクタンス / トンネル電流 / イオンセンサ / イオン交換性高分子
研究概要

目的.半導体表面の空乏層の厚みの変化を利用した新しい電界効果型半導体化学センサの設計を目的として検討を行った。このセンサは、溶液組成の変化による表面電位の変化に基く半導体のコンダクタンス変化から溶液組成を検知するが、同時に空間電荷層をトンネル過程によって通過する電流をもセンサ信号として利用することが考えられる。このために半導体としてSn【0_2】薄膜を用い、表面を陽イオン交換性高分子等により処理した電極を作製し、これらのイオン及び酵素センサへの利用を検討した。
結果.イオン交換性高分子としてNafionを用い、これを【Fe^(3+)】によりイオン交換することで、溶液中の【Fe^(3+)】濃度によって電位規制下での半導体のコンダクタンスが変化し【Fe^(3+)】-センサとすることができた。【Fe^(3+)】に対する感度は、Nafion/溶液界面での電位差にもとづく空乏層の厚みの変化による表面伝導度の変化として説明できる。電極電位によっては半導体から溶液に電流がもれ出る様になるが、これもセンサ信号として扱えることがわかった。【Cu^(2+)】,【Na^+】を共存させて妨害イオンの効果を調べたがセンサの応答には影響しなかった。濃度ジャンプに対する応答時間は10秒以内であった。Nafionを【Cu^(2+)】により交換したものについても検討し同様の結果を得た。酵素センサとしては、酸化物半導体の表面電荷状態が溶液のpHに依存することに着目し、Sn【O_2】薄膜表面にグルコースオキシダーゼを固定化しグルコースの酸化に伴うSn【O_2】表面付近のpH変化からグルコース濃度を検知するセンサを試作した。これについてもグルコース濃度を半導体のコンダクタンス変化として把えられることがわかった。以上の様に溶液中の注目する物質の濃度を半導体表面の空乏層の厚みの変化として、つまり表面コンダクタンスの変化として検出し、表面の処理により様々な選択性を示す新しい電界効果型半導体化学センサをつくることができた。

報告書

(1件)
  • 1986 実績報告書
  • 研究成果

    (2件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (2件)

  • [文献書誌] 鋤柄光則,會川義寛,木村誠宏,大川祐輔: 日本化学会誌. (1987)

    • 関連する報告書
      1986 実績報告書
  • [文献書誌] Yusuke Okawa;Mitsunori Sukigara: Analytical Chemistry.

    • 関連する報告書
      1986 実績報告書

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公開日: 1987-03-31   更新日: 2016-04-21  

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