研究課題/領域番号 |
61227014
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研究種目 |
特定研究
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配分区分 | 補助金 |
研究機関 | 三重大学 |
研究代表者 |
森 定雄 三重大, 工学部, 助教授 (10020421)
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研究期間 (年度) |
1986
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研究課題ステータス |
完了 (1986年度)
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配分額 *注記 |
1,800千円 (直接経費: 1,800千円)
1986年度: 1,800千円 (直接経費: 1,800千円)
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キーワード | 差圧トランスデューサー / 動圧微小差圧 / サイズ排除クロマトグラフィー / 分子量 / 濃度 |
研究概要 |
内径0.1mm、長さ1mの毛管をサイズ排除クロマトグラフィーカラムの出口にそれぞれ接続し、各毛管入口をT字管にて差圧トランスデューサーと接続し、差圧ΔΔPを計測する。一方の毛管の入口、出口を同様に別の圧力トランスデューサーと接続し、差圧ΔPoを計測する。このように設計試作した動圧の微小差圧検出方式をサイズ排除クロマトグラフィーシステムに組入れて、そのなかにおいてこの検出システムの作動状況を検討した。溶媒はテトラヒドロフランで、送液ポンプにて1ml/minの流速で送液する。カラム、毛管、圧力トランスデューサーはいずれも30℃の恒温槽に入れた。この条件のもとで1本の毛管に発生する動圧ΔPoは4kg/【cm^2】であった。分子量の異なる0.1%ポリスチレン溶液を0.1ml注入することにより、増加する動圧は0.01〜0.1kg/【cm^2】で、これはΔΔPに相当する。この差圧ΔΔPはポリスチレン濃度に比例して変化することを確めた。またポリスチレン分子量についての化学情報取得の可能性について検討した。同一濃度の分子量の異なる種々のポリスチヘン溶液のΔΔP応答量の対数と分子量の対数を図示すると直線関係が得られ、これより分子量についての情報取得が可能であることが判明した。分子量が大きくなる程その応答量は大きくなり、このシステムは特に高分子量の物質に有効であることが判明した。 本検出方式は同一溶質の場合には濃度検出器として利用できること、とくに分子量の大きいもの、超微粒子などはより高感度に検出できることが分った。溶質濃度を知すことにより、またサイズ排除クロマトグラフィーと組合せることにより、分子量についての情報取得が可能であった。本検出方式の感度は流体の流量と細管の長さに比例し、半径の4乗に逆比例するので、高感度化が容易である。
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