研究課題/領域番号 |
61227015
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研究種目 |
特定研究
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配分区分 | 補助金 |
研究機関 | 大阪大学 |
研究代表者 |
池田 重良 阪大, 理学部, 教授 (20028070)
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研究分担者 |
谷口 一雄 大阪電気通信大学, 工学部, 助教授 (50076832)
渡辺 巌 大阪大学, 理学部, 講師 (50028239)
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研究期間 (年度) |
1986
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研究課題ステータス |
完了 (1986年度)
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配分額 *注記 |
1,700千円 (直接経費: 1,700千円)
1986年度: 1,700千円 (直接経費: 1,700千円)
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キーワード | モリブドリン酸 / イオン選択性電極 / 化学センサー / ヘテロポリ酸 |
研究概要 |
12-モリブドリン酸の化学センサーとしての応用を試みる目的で12-モリブドリン酸を感応体とするイオン選択性膜を用いた複覆電極を作製した。すなわち、テトラハイドロフラン溶媒中に塩化ビニル重合体粉末を溶解し、種々の濃度に12-モリブドリン酸を加えて均一に溶解した後、直径1.5mmの銅線の先端に塗布し乾燥したものを作製した。この電極が高濃度の水素イオンセンサーとして応用できることを発見した。すなわち【10^(-4)】mol/【dm^3】〜10mol/【dm^3】の水素イオン濃度の対数と電位変化との間に比例関係を得た。この直線の勾配は、感応膜中の12-モリブドリン酸によって異なり、12-モリブドリン酸と塩化ビニールの重量比が1:4のとき、水素イオン濃度の対数1単位当たりの電位の変化が47±1mVを示した。水素イオンを与える酸として硝酸、塩酸,過塩素酸,硫酸のいずれの無機酸を用いても一致した電位を与え、フッ酸は1mol/【dm^3】塩酸酸性溶液で1mol/【dm^3】の濃度まで共存していても妨害とならなかった。又、アルカリ元素イオンを含む数種の金属イオンについても共存の影響をしらべた。選択係数は【Na^+】,【K^+】,【Ba^(2+)】および【Ca^(2+)】では、0.10であった。ヘテロポリ酸感応膜は、青色の混合錯体となって保持されている。この膜の感応機構については、今後研究を続けていく予定である。
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