研究課題/領域番号 |
61227017
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研究種目 |
特定研究
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配分区分 | 補助金 |
研究機関 | 鳥取大学 |
研究代表者 |
岩原 弘育 鳥取大, 工学部, 教授 (80023125)
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研究分担者 |
内田 裕之 鳥取大学, 工学部, 助手 (20127434)
江坂 享男 鳥取大学, 工学部, 助教授 (70116317)
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研究期間 (年度) |
1986
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研究課題ステータス |
完了 (1986年度)
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配分額 *注記 |
1,600千円 (直接経費: 1,600千円)
1986年度: 1,600千円 (直接経費: 1,600千円)
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キーワード | 水素センサ / 水蒸気センサ / プロトン導電性セラミックス / 水素濃淡電池 / 水蒸気濃淡電池 |
研究概要 |
高温ガス中の水素あるいは水蒸気活量をその場で直接測定するあめのセンサ素子として、高温型プロント導電性固体を用いたガルバニ電池式センサを考え、本研究者らが見出したSrCe【O_3】系およびBaCe【O_3】系プロトン導電性セラミックスをこれに適用して種々のタイプのセンサを試作し、その特性について検討した。得られた成果を要約すれば次のようになる。 1.センサの試作と性能評価……SrCe【O_3】系プロトン導電体を電解質として使用し、基準極に活量一定の水素あるいは水蒸気を含むガスを用いた試作センサはいずれも被験ガスの水素または水蒸気活量の変化に応答して安定で信頼性のある起電力信号を与えることがわかった。しかし、基準ガスを用いることは実用上不便であるので、本研究では、高温でもかなりの水蒸気分圧または水素活量をもつ物質を基準極に充填したセンサを考え、これに適する基準物質を種々探索した。その結果、高温まで化学吸着水を保持するアナターゼ型酸化チタンまたは脱水温度の高い水酸化インジウムを基準物質とし、黒鉛またはニッケル粉末を導電剤として加えた充填剤を用いると、安定なセンサ特性が得られることがわかった。 2.SrCe【O_3】系セラミックスのプロトン導電性発現機構の検討……SrCe【O_3】にYおよびNdを種々添加した試料について、その添加量と水素導入による導電率およびプロトン輸率の変化との関係を詳細に調べた結果、プロトン導電性の発現には結晶中に酸素イオン空格于点が相当量存在することが必須条件であることが明らかとなった。 3.BaCe【O_3】系セラミックスを用いたセンサの試作……BaCe【O_3】系プロトン導電性を用いて水素濃淡電池ならびに水蒸気濃淡電池を試作し、そのセンサとしての特性を検討した結果、SrCe【O_3】系セラミックスと同様、良好な応答特性を示すことがわかった。
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