研究課題/領域番号 |
61228014
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研究種目 |
特定研究
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配分区分 | 補助金 |
研究機関 | 熊本大学 |
研究代表者 |
森 正敬 熊本大, 医学部, 教授 (40009650)
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研究分担者 |
滝口 正樹 熊本大学, 医学部, 助手 (40179578)
蛯名 洋介 熊本大学, 医学部, 助教授 (00112227)
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研究期間 (年度) |
1986
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研究課題ステータス |
完了 (1986年度)
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配分額 *注記 |
1,200千円 (直接経費: 1,200千円)
1986年度: 1,200千円 (直接経費: 1,200千円)
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キーワード | ミトコンドリア形成 / オルニチントランスカルバミラーゼ / 3-ケトアシルCoAチオラーゼ / ミトコンドリア識別と膜透過 / cDNAクローニング / 遺伝子クローニング / プロセシングプロテアーゼ |
研究概要 |
1.オルニチントランスカルバミラーゼ(OTC)遺伝子の単離と構造解析。ラット肝DNAより遺伝子ライブラリーを作成し、すでに単離したcDNAをプローブに用いてスクリーニングを行った。その結果、イントロンの一部をのぞいてOTC遺伝子の全長を含み、互いにオーバーラップする27種のファージクローンを得た。クローンの制限酵素地図作成およびサザンブロッティングにより、本酵素遺伝子は80kb以上にもおよび、10個のエクソンより成ることがわかった。転写開始部位を決定しその前後の塩基配列を決定したところ、通常の位置にTATAボックスやCAATボックスがなく、ダイアドシンメトリーの構造が見られ、転写調節に関与している可能性が示唆された。今後この領域を用いて転写制御の解析を行う。 2.3-ケトアシルCoAチオラーゼの全長cDNAの単離と構造解析。本酵素はミトコンドリア蛋白質としては例外的に延長ペプチドを持たず、成塾酵素内にミトコンドリア移行に必要な構造が存在すると思われる。すでにクローン化したcDNAを用いてラット肝cDNAライブラリーをスクリーニングし、全翻訳領域を含むcDNAクローンを得た。塩基配列を決定した結果、397アミノ酸よりなる本酵素の全一次構造が明らかとなった。現在、融合遺伝子を作成し、ミトコンドリアへの移行に必要な構造の解析をはじめている。 3.前駆体のプロセシングプロテアーゼの精製と性質。OTC前駆体のプロセシングに関与するプロセシングプロテアーゼをラットミトコンドリアマトリックスより高度に精製した。本酵素はいくつかの酵素前駆体を正しい位置で切断し、少なくとも一群の前駆体のプロセシングに関与していることが明らかとなった。今後さらに精製を進め、その性質ならびにミトコンドリア形成における役割を解明したい。
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