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植物の刺激-応答におけるセカンドメッセンジャーとしてのカルシウムイオンの役割

研究課題

研究課題/領域番号 61229005
研究種目

特定研究

配分区分補助金
研究機関東京大学

研究代表者

鳥山 尚志  東大, 応用微生物研究所, 助教授 (40013338)

研究期間 (年度) 1986
研究課題ステータス 完了 (1986年度)
配分額 *注記
2,000千円 (直接経費: 2,000千円)
1986年度: 2,000千円 (直接経費: 2,000千円)
キーワードカルシウムイオン / セカンドメッセンジャー / カルモデュリン / NADキナーゼ / 葉緑体
研究概要

【Ca^(2+)】濃度の一過的上昇が【Ca^(2+)】/カルモジュリン(CaM)依存性NADキナーゼを活性化し、細胞内NADPの上昇をもたらすと考えられるが、そのためには【Ca^(2+)】濃度変化が起る細胞内の場に、NADキナーゼとCaMが存在しなくてはならない。そこでこれらの細胞内分布をまず調査した。
エンドウとコムギの緑葉では、NADキナーゼは大部分が葉緑体に分布した。葉緑体のNADキナーゼは、包膜とストロマに分布し、包膜の酵素のみがCaM依存性であった。黄化葉ではNADキナーゼはエチオプラストに存在した。また緑葉では植物の令と共に葉緑体の分布割合が低下し、可溶分画の分布割合が上昇した。
CaMは90%以上が可溶分画に分布し、1-2%が葉緑体に、数%がミトコンドリアに分布した。葉緑体ストロマにはほとんど検出されなかった。従って、CaM依存性NADキナーゼは、葉緑体やエチオプラストの包膜に存在し、細胞質の【Ca^(2+)】濃度変化により、細胞質に分布するCaMによって活性化され、細胞質のNADPレベルを上昇させるものと考えられる。
トウモロコシ緑葉では、NADキナーゼの80%以上が可溶分画に存在し、葉緑体には10%程度しか分布しなかった。可溶分画のNADキナーゼの60%がCaM依存性であった。黄化葉ではエチオプラストに20数%,ミトコンドリアに30数%,可溶分画に約40%が分布した。エチオプラストとミトコンドリアのNADキナーゼは全てCaM依存性であった。従って、黄化葉と緑葉とでは、CaM依存性NADキナーゼの生理的過程における役割が異っていよう。
既に報告されているNADキナーゼの活性化にフィトクロームが関与している可能性を、黄化トウモロコシについて検討したが、赤色光,近赤外光の照射ともに、トウモロコシ細胞のNADP/NAD比に何等影響を与えなかった。

報告書

(1件)
  • 1986 実績報告書
  • 研究成果

    (1件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (1件)

  • [文献書誌] A.J.Trewavas: "Molecular and Callular Aspects of Calcium in Plant Development" Plenum Publishing Co., 452 (1986)

    • 関連する報告書
      1986 実績報告書

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公開日: 1987-03-31   更新日: 2016-04-21  

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