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植物の生活環における光環境情報受容系の発達の制御に関する研究

研究課題

研究課題/領域番号 61229006
研究種目

特定研究

配分区分補助金
研究機関東京大学

研究代表者

佐藤 直樹  東大, 理学部, 助手 (40154075)

研究期間 (年度) 1986 – 1988
研究課題ステータス 完了 (1986年度)
配分額 *注記
1,200千円 (直接経費: 1,200千円)
1986年度: 1,200千円 (直接経費: 1,200千円)
キーワードフィトクロム / cDNA / 塩基配列 / 光形態形成 / イントロン
研究概要

植物の光形態形成における光受容タンパク色素フィトクロムには2つのアイソフォーム【I】,【II】が存在し、【II】型は光条件によらず常に少量蓄積されるが、【I】型は緑色組織に少く、黄化組織に多量に蓄積される。フィトクロム【I】の合成の光調節は、従来アベナを材料として転写レベルで研究されているが、確かに転写の調節が見られるものの必ずしもそれだけでは説明できないことが示された。本年度の研究では、エンドウを材料としてこの点を検討した。エンドウのフィトクロム【I】のcDNA(mRNAの3'端側約1kbに対応する)を【^(32)P】でラベルしたものをプローブとして、RNAブロットハイブリダイゼーションを行なった。黄化組織では約4.1kbを中心として高分子量側にひろがる濃いバンド,緑色組織では約4.6kbにシャープでうすいバンドが各々検出された。この結果は、フィトクロム【I】のmRNAには、4.1kbと4.6kbの2つの型があり、後者は常に存在するが、前者は暗所でのみ蓄積することを示唆している。
そこで、各光条件下で生育した植物組織から抽出したmRNAを鋳型として、再度、cDNAのクローン化を行なった。残念ながら、緑色組織からは短いクローンが1つ得られたのみであったが、黄化組織からは多数のクローンが得られた。制限酵素分析により、クローンはA609(ほぼ完全長)のタイプの多数のクローンと、A301とに分けられた。塩基配列の解析の結果、A301には、3か所に各100塩基程度のGTで始まりAGで終わる配列の挿入があることがわかった。A301は、イントロンが取除かれる前のmRNA前駆体に対するcDNAと判断された。上記の4.6kbのmRNA分子種は、これに対応するものと推定された。以上の結果から、フィトクロム【I】mRNAの合成の光調節には、イントロンのスプライシングが関与しているという作業仮説が考えられる。

報告書

(1件)
  • 1986 実績報告書
  • 研究成果

    (4件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (4件)

  • [文献書誌] Sato,N.;Seyama,Y.;Murata,N.: Plant & Cell Physiol.m. 27. 819-835 (1986)

    • 関連する報告書
      1986 実績報告書
  • [文献書誌] Tokutomi,S.;Inoue,Y.;Sato,N.;Yamamoto,K.T.;Furuya,M.: Plant & Cell Physiol.27. 765-773 (1986)

    • 関連する報告書
      1986 実績報告書
  • [文献書誌] Tomizawa,K.;Komeda,Y.;Sato,N.;Nagatani,A.;Iino,T.;Furuya,M.: Plant & Cell Physiol.27. 1101-1108 (1986)

    • 関連する報告書
      1986 実績報告書
  • [文献書誌] 山田康之,岡田吉美 編: "植物バイオテクノロジー" 東京化学同人, 246 (1986)

    • 関連する報告書
      1986 実績報告書

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公開日: 1987-03-31   更新日: 2016-04-21  

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