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脂肪酸合成酵素の静構造と動構造

研究課題

研究課題/領域番号 61230007
研究種目

特定研究

配分区分補助金
研究機関東京大学

研究代表者

猪飼 篤  東大, 理学部, 助教授 (50011713)

研究期間 (年度) 1986
研究課題ステータス 完了 (1986年度)
配分額 *注記
1,500千円 (直接経費: 1,500千円)
1986年度: 1,500千円 (直接経費: 1,500千円)
キーワード脂肪酸合成酵素 / 複合酵素 / たんぱく質の四次構造 / フリップフロップ機構
研究概要

分子量が大きく複数の活性中心を一つの分子内に持つ脂肪酸合成酵素の構造を電子顕微鏡を用いて研究した。酵素をいくつかのフラグメントに分解したあと各フラグメントを単離し、各々に対するポリクロナル抗体を作った。それぞれのポリクロナル抗体が酵素の部分活性を阻害する様子を調べた後、酵素に結合させて電子顕微鏡で観察した。抗体はFab断片とし、電子顕微鏡は白金粒子の定角シャドー法を用いた。酵素自体は六個の球形ドメインからなる形としてとらえられ、Fabフラグメントはそれぞれの特異性に応じてこの六個のフラグメントのいづれかの部分に結合した。それぞれのフラグメントの素姓と合わせて脂肪酸合成酵素内での活性部位の配置を決定した。
一方二量体の脂肪酸酵素は分子内に同一の活性中心を二セットづつ持つ。各一セットづつで脂肪酸を合成する能力があるので、分子内には二つの等価な合成系が存在する。この二つの合成系が全く独立に働くのかどうかを調べるため合成系の最終ステップを荷うチオエステラーゼ部位を切断したサブユニットと完全なサブユニットを別々に調整したあとで混合しハイブリッドダイマーを作った。ハイブリッドダイマーはその活性がもとの別々の場合の活性の和より高い値を示した。このことは分子内に二つの合成系をもつ天然型も一つの合成系しか持たないハイブリッド型も同じ活性を持つ事を示し、二つの合成系は一方が働く時は一方が休むというような所謂フリップフロップ機構で作用している事を強く示唆している。この事実を説明するためもあり、脂肪酸合成酵素が活性発現時にどのような構造変化を伴うかを調べるため、電子顕微鏡とX線小角散乱による形の変化の研究を行なった。その結果、基質存在下と非存在下で酵素の形が僅かにではあるが変化する事を見た。現在この変化を更に時間分解能よく見るために種々の物理的方法の適用を考えている。

報告書

(1件)
  • 1986 実績報告書
  • 研究成果

    (2件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (2件)

  • [文献書誌] MORISHIMA,Nobuhiro;Ikai,Atsushi: Biochimica et Biophysica Acta. 870. 479-487 (1986)

    • 関連する報告書
      1986 実績報告書
  • [文献書誌] GIGA,Yuko;IKAI,Atsushi;TAKAHASI,Kenji: Journal of Biological Chemistry.

    • 関連する報告書
      1986 実績報告書

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公開日: 1987-03-31   更新日: 2016-04-21  

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