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海馬の長期増強の発現過程におけるNMDA受容体チャンネルの機能に関する研究

研究課題

研究課題/領域番号 61231003
研究種目

特定研究

配分区分補助金
研究機関群馬大学

研究代表者

小沢 瀞司  群大, 医学部, 教授 (40049044)

研究期間 (年度) 1986
研究課題ステータス 完了 (1986年度)
配分額 *注記
1,300千円 (直接経費: 1,300千円)
1986年度: 1,300千円 (直接経費: 1,300千円)
キーワード長期増強 / 海馬錐体細胞 / 初代培養 / NMDA型チャンネル / パッチクランプ法
研究概要

中枢神経系のグルタミン酸受容体チャンネルは、NMDA型,カイニン酸型,キスカル酸型の三亜型に分類される。このうちNMDA型チャンネルが海馬の長期増強の発現に深く関わることが知られている。本研究の目的は海馬錐体細胞のNMDAチャンネルの電気生理学性質をパッチクランプ法によって定量的に解析し、海馬錐体細胞におけるNMDAチャンネルの活動に関する基礎的データを得ることである。実験は胎生17〜20日目のラット胎児から初代培養した遊離海馬錐体細胞を対象として行った。主な結果は次の通りである。1.ラット海馬錐体細胞は培養後約7日目からNMDA感受性を示し、以後感受性は漸増した。チャンネルの活性化に必要なNMDAの最低濃度は1μMであり、1mMで最大応答が得られた。2.NMDA誘起電流の反転電位は通常の細胞外液中ではほぼ0mVであり、グルタミン酸,カイニン酸,キスカル酸による誘起電流のそれと等しく、これらの酸性アミノ酸によって活性化されるイオンチャンネルは類似の陽イオン選択性をもつことが結論された。3.NMDAによる膜コンダクタンスの増加は、マグネシウムイオン(【Mg^(2+)】)を含む通常の外液中では顕著な膜電位依存性を示し、-40mVより過分極側ではコンダクタンス増加量が漸減し、-90mVではコンダクタンス増加は見られなかった。コンダクタンス増加の膜電位依存性は【Mg^(2+)】欠如液中では観察されないので【Mg^(2+)】が膜電位依存性にNMDAチャンネルの活性化を阻害することが結論された。4.【Mg^(2+)】欠如液中では、NMDAは顕著に電流雑音を増加させた。これらの電流雑音の解析と単一チャンネル電流の記録の結果から、【Mg^(2+)】欠如液中でのNMDAチャンネルの単一チャンネルコンダクタンスは40pSであった。この40pSのチャンネルはグルタミン酸によっても活性化された。現在、このチャンネルの開閉に関する速度論的解析を行いつつある。

報告書

(1件)
  • 1986 実績報告書
  • 研究成果

    (1件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (1件)

  • [文献書誌] Seiji Ozawa et al.: Brain Research.

    • 関連する報告書
      1986 実績報告書

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公開日: 1987-03-31   更新日: 2016-04-21  

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