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吸啜から咀嚼への行動転換に関与する脳幹神経回路の再構成

研究課題

研究課題/領域番号 61231009
研究種目

特定研究

配分区分補助金
研究機関東京医科歯科大学

研究代表者

中村 嘉男  医科歯科大, 歯学部, 教授 (10010026)

研究分担者 入来 篤史  東京医科歯科大学, 歯学部, 助手 (70184843)
研究期間 (年度) 1986
研究課題ステータス 完了 (1986年度)
配分額 *注記
1,300千円 (直接経費: 1,300千円)
1986年度: 1,300千円 (直接経費: 1,300千円)
キーワード摂食行動 / 生後発達 / 吸啜 / 咀嚼 / 大脳皮質 / 細胞構築 / モルモット
研究概要

哺乳動物の摂食行動は、出生後母乳の吸啜から固形食物の咀嚼へと転換する。我々はモルモットで、成熟動物の大脳皮質咀嚼野の連続刺激では咀嚼運動が誘発されるのに対して、吸啜を行う幼弱動物では咀嚼野の吻側に隣接する吸啜野の連続刺激によって吸啜運動が誘発されることを見出した。本研究では、吸啜野および咀嚼野の細胞構築を明らかにするとともに、成熟動物の咀嚼野の吻側で幼弱動物の吸啜野に相当する領域の、リズミカルな顎運動の誘発に関する役割について検討し、以下の結果を得た。1.細胞構築学的解析:Nissl染色を施した連続前頭断標本の、画像処理装置による定量的解析により、吸啜野は無顆粒皮質の尾側端に、咀嚼野は顆粒皮質の吻側端に位置することが判明した。また咀嚼野は、顆粒皮質内で顆粒層が周囲よりも薄い不全顆粒皮質に対応していた。2.皮質連続刺激の顎運動誘発効果:吸啜野の連続刺激による吸啜運動時の顎二腹筋のリズミカルな筋電図活動は各刺激パルスに同期した短潜時の筋電図活動の振幅の増減によって構成され、これは咀嚼野刺激による咀嚼運動時の同一筋電図活動様式と類似していた。これに対して、成熟動物の咀嚼野の吻側の無顆粒皮質の連続刺激は、顎二腹筋筋電図に刺激パルスとは時間的に無関係な群発活動を、顎のリズミカルな開口相に一致して誘発した。さらに、成熟動物の無顆粒皮質の3発刺激で誘発される顎二腹筋筋電図活動の潜時は咀嚼野の同一刺激による誘発筋電図活動の潜時より約1.5ms長かった。3.吸啜野および咀嚼野から悩幹への投射経路:幼弱および成熟動物の大脳半球内のリズミカルな顎運動を誘発する刺激有効部位は、幼弱動物では吸啜野,成熟動物では咀嚼野の直下から内包を腹内尾側に下行して錐体路に連続しており、成熟動物の無顆粒皮質直下の白質刺激は無効であった。さらに、成熟動物では咀嚼野除去により吻側の無顆粒皮質刺激による咀嚼運動は消失した。

報告書

(1件)
  • 1986 実績報告書
  • 研究成果

    (1件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (1件)

  • [文献書誌] Atsushi Iriki: Neurosci.Res.(1987)

    • 関連する報告書
      1986 実績報告書

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公開日: 1987-03-31   更新日: 2016-04-21  

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