研究課題/領域番号 |
61231012
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研究種目 |
特定研究
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配分区分 | 補助金 |
研究機関 | 金沢大学 |
研究代表者 |
三木 直正 金沢大, がん研究所, 教授 (40094445)
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研究分担者 |
林 要喜知 金沢大学, がん研究所, 助手 (70173044)
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研究期間 (年度) |
1986
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研究課題ステータス |
完了 (1986年度)
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配分額 *注記 |
1,300千円 (直接経費: 1,300千円)
1986年度: 1,300千円 (直接経費: 1,300千円)
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キーワード | 神経突起伸展因子 / 毛様体神経節 / モノクロナル抗体 / 免疫組織化学 |
研究概要 |
培養神経細胞の突起伸展反応の機構を明らかにすることを目的とし、ニワトリ砂嚢平滑筋より精製した神経突起伸展因子(NOF)に対するモノクロナル抗体を作製し、その免疫化学的性質や末梢神経細胞上へのNOF蓄積などを調べた。NOFに対するモノクロナル抗体を産生するハイブリドーマ(55種)を得た。その内、4種の抗体(4-2C,M1-2G,1-4D、及び5-10A、すべて1gG(K鎖)タイプ)について、更に詳細に調べた。前者2種の抗体は、ウエスタンブロット法により、NOFそのもの(700kDa)とそのサブユニット(200kDa)と反応したが、後2者S-結合をもつ700kDa NOFとのみ反応した。モノクロナル抗体(1-4D)を用いた細胞組織化学を行うと、末梢の筋細胞や、神経細胞膜上にNOFが存在することが確められた。次に加齢に判うCGニューロン上のNOF量の変化とCGニューロンのNOFに対する反応性を調べた。NOF量はニワトリ8日齢胚より増加し15日齢胚で最大となった。NOFに対するCGニューロンの応答性は逆に、8日目より15日までに急激に減少して行った。またこの加齢に伴い蓄積されていくNOFは、8日齢胚では700kDa NOF分子のみしか存在しなかったが、その後10日齢以降では80kDa NOF分子種の存在も認められた。一方、筋細胞の培養液中には逆に800kDaのみが存在しており、筋抽出液中では両方存在していた。モノクロナル抗体1-4DをSephayose CL-2Bに結合させたカラムを用いて、免疫アフィニティーカラムクロマトグラフィーを行った。砂嚢平滑筋粗抽出液より、純度80%以上のNOF標品が回収できたこの後、ゲルロ過クロマトグラフィーにより、NOFの精製度を95%以上にすることができた。NOFをエラステースで切断した140kDaフラグメント(F-140)には細胞結合活性が存在し、F-140抗体によりNOFの結合作用が阻害された。
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