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聴覚始動性運動学習における大脳皮質の可塑的変化

研究課題

研究課題/領域番号 61231015
研究種目

特定研究

配分区分補助金
研究機関京都大学

研究代表者

玄番 央恵  京大, 医学部, 講師 (00108987)

研究期間 (年度) 1986
研究課題ステータス 完了 (1986年度)
配分額 *注記
1,300千円 (直接経費: 1,300千円)
1986年度: 1,300千円 (直接経費: 1,300千円)
キーワード聴覚始動性上肢運動 / 大脳皮質フィールド電位 / 運動学習 / サル
研究概要

サルの大脳皮質各領野の表面と深部に記録用電極を埋め込み、サルが音刺激持続中に、手によるレバー上げ運動を行う、(聴覚始動性運動)よう訓練した。学習期間中、大脳皮質フィールド電位を記録、分析し、次の結果を得た。
1.学習初期、サルは与えられた音刺激に関係なく、自己ペースでレバーを上げるが、学習して刺激に応じて運動できるようになった。音刺激と運動を結びつけるようになるまでの期間は認知学習期と考えられる。その後さらに訓練すると、運動は次第に的確・迅速になっていった。この学習後期は熟練学習期と考えられる。
2.聴覚始動性運動の認知学習に際しては、主として聴覚連合野に可塑的変化が生じた。一方熟練学習においては、主として聴覚連合野と運動野に可塑的変化が生じ、大脳小脳連関の活性化が運動熟練に関与していると考えられた。前頭前野と運動前野は聴覚始動性運動の学習に殆ど関与しなかった。
3.以上の結果(1、2)を、既に報告した視覚始動性運動の場合と比較したところ、サルにとって聴覚刺激と運動を結びつける学習は、視覚刺激と運動を結びつける場合より、習得困難の傾向が認められた。一方熟練学習においては両運動間で殆ど差が認められなかった。
4.視覚始動性運動の認知学習に、視覚連合野のみならず、前頭前野や運動前野がともに関与していると考えられている。従って以上の結果から、前頭前野と運動前野は認知学習を進める際、重要な役割を担っているように考えられる。
本研究の如く、単純な音刺激反応運動においては、前頭前野の活動が余り著明でなかった。今後サルにおいて、音弁別課題のような高次の判断を要する課題を研究することにより、前頭前野の機能の一端を明らかにできるかもしれない。

報告書

(1件)
  • 1986 実績報告書
  • 研究成果

    (3件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (3件)

  • [文献書誌] Gemba,H;Sasaki,K;Brooks,V.B.: Neurosci.Lett.70. 223-227 (1986)

    • 関連する報告書
      1986 実績報告書
  • [文献書誌] Gemba,H;Sasaki,K.: Exp.Brain Res.in press. (1987)

    • 関連する報告書
      1986 実績報告書
  • [文献書誌] Gemba,H;Sasaki,K.: submitted to Exp.Brain Res.

    • 関連する報告書
      1986 実績報告書

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公開日: 1987-03-31   更新日: 2016-04-21  

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