研究分担者 |
溝口 優司 国立科学博物館, 人類研究部, 研究官 (00110106)
江藤 一洋 東京医科歯科大学, 歯学部, 教授 (30014161)
福原 達郎 昭和大学, 歯学部, 教授 (50013834)
石川 烈 東京医科歯科大学, 歯学部, 教授 (10014151)
栗栖 浩二郎 九州大学, 歯学部, 教授 (50028346)
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研究概要 |
本研究は, 歯学に関連する遺伝的諸問題を集大成し系統立てることにより, 基礎および臨床歯学への遺伝学的研究の導入を一層展開させることを目的としたものである. このため, 各専門領域の研究者が一堂に会して, 歯学に関連する遺伝的諸問題についての研究会議を開催し, 歯科遺伝学に関する情報の交換, 歯学教育への歯科遺伝学導入についての意見, 方法等を交換し, またこのためのアンケート調査も行なった. また, 今後の歯科遺伝学的研究の展開をはかるためには, このことに関連した研究情報の整理が必須と考え, 1970年以降の学術論文を集積, 分類した. その結果, 以下に述べる成果を得ることができた. 1.口腔領域の成長発育に関与する遺伝要因 歯・顎・顔面領域の成長発育に関与する遺伝要因について, 遺伝子レベル, 胎生期の発育の様相, 出生後の発育の様相を実験的条件で観察する方法が確立され, 遺伝と環境の要因による支配を解析した. 2.口腔領域の先天異常に関与する遺伝要因 歯の形態及び構造の異常で遺伝要因が関与するものについて, 今後客観的な分類法を導入する必要性のあることが確認された. また口蓋裂の発生と指定の遺伝子群とのかかわりについての研究手段が試行され, 興味ある知見を得た. 3.口腔領域にかかわる免疫学的変異に関与する遺伝要因 歯周疾患及び趨蝕の発生に関与する遺伝要因を, 個体側因子と細菌側因子の両側で探索する研究を行なった. 4.歯学教育への遺伝学の導入について 歯学教育のなかで遺伝学がどのようなかたちで扱われているかについてのアンケート調査を行い結果をまとめた.
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