研究課題/領域番号 |
61300018
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研究種目 |
総合研究(A)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
広領域
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研究機関 | 青山学院大学 |
研究代表者 |
坂本 百大 青山学院大学, 経済学部, 教授 (00082660)
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研究分担者 |
青木 清 上智大学, 生命科学研究所, 教授(所長) (70101029)
浜井 修 東京大学, 文学部, 教授 (00012360)
小泉 仰 (小泉 抑) 慶応大学, 文学部, 教授 (00051087)
古川 俊之 東京大学, 医学部, 教授 (20101082)
渡辺 格 北里大学, 衛生学部, 教授 (10050858)
加藤 尚武 千葉大学, 文学部, 教授 (10011305)
藤本 隆志 東京大学, 教養学部, 教授 (20001795)
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研究期間 (年度) |
1986 – 1987
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研究課題ステータス |
完了 (1988年度)
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配分額 *注記 |
2,000千円 (直接経費: 2,000千円)
1987年度: 1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
1986年度: 1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
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キーワード | 生命倫理 / 生命科学 / バイオエシックス / 脳死 / 心臓移植 / 遺伝子操作 / 体外受精 / 末期医療 / 医の倫理 / 老齢化社会 / 体外授精 / 哲学的検討 |
研究概要 |
本研究は随時開催された研究小集会と各地の生命倫理関係諸施設の見学、調査の結果とを踏まえて、二度にわたって行われた、二日連続のシンポジウム、フォーラムにおいて、その成果が学際的結集されている。その第一回は62年2月に行われたシンポジウムであり、そこでは、生命倫理を論ずるための新しい倫理概念の構築が広い範囲にわたって行われた。討論の中で、伝統的倫理学の中に、一方において理性主義的な倫理観と、他方において功利主義的な倫理観とが存在し、両者が激しく対立することが浮き彫りにされ、また、これら両者をいかにして調和させるかというところに現代生命倫理の成否がかかることが確認された。 第二回目のフォーラムは62年11月により学際的な規模で、医学者、法律学者を交えて行われたものである。ここでは、脳死、臓器移植、遺伝子操作という現実的課題を直接テーマとし、人類の未来という話題でしめくくった。今後続出すると思われるこの種の緊急重要課題に対す哲学的、倫理的な基礎作りと具体的対応の方策などが模索された。 本研究の成果の一つとして特筆すべきことは、本研究が社会的評価を得て、その結果として一つの超学際的な学会の成立を見たということである。昭和63年11月13日に、日本に初めて生命倫理に関する学際的学会「日本生命倫理学会」が設立されたが、この学会は本研究のグループを中心として、本研究の成果に基づいて結成されたものである。学会発足に当たり、発起人として医学、生命科学、看護学、哲学、倫理学、科学思想史、法学、経済学、社会・宗教・文化人類学という広分野の各代表約三百数十人の参加を得、日本初の超学際的学会の形態をとることに成功した。この学会は今後、日本における生命倫理研究の中心となり、又およそ「学際的研究」といわれる研究体制の一つのモデルを示し得るものと期待される。
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