研究課題/領域番号 |
61301015
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研究種目 |
総合研究(A)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
心理学
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研究機関 | 慶応義塾大学 |
研究代表者 |
古崎 敬 慶應義塾大学, 文学部, 教授 (60051281)
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研究分担者 |
増田 直衛 慶應義塾大学, 文学部, 助教授 (60118510)
和気 洋美 (和氣 洋美) 神奈川大学, 外国語学部, 教授 (80122951)
野口 薫 千葉大学, 教養部, 教授 (00009367)
古崎 愛子 東京女子大学, 現代文化学部, 教授 (70086263)
鷙見 成正 (鷲見 成正) 慶應義塾大学, 経済学部, 教授 (00051285)
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研究期間 (年度) |
1986 – 1987
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研究課題ステータス |
完了 (1991年度)
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配分額 *注記 |
5,400千円 (直接経費: 5,400千円)
1987年度: 1,500千円 (直接経費: 1,500千円)
1986年度: 3,900千円 (直接経費: 3,900千円)
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キーワード | ゲシュタルト / 実験現象学 / 面の知覚 / 陰影の知覚 / 明るさの現象様式 / 運動視 / 錯視 / 視覚障害 / 体制化 / 仮現運動 / 触知覚 / 透明視 / 異種輪郭 / 面の層化 / 非威性的完結化 / 明るさの固化 / 明るさの対比 / 因果知覚 / 関係系 / 明るさ知覚 / 幾何学的錯視 / 触覚 |
研究概要 |
本プロジェクトは、伝統的ゲシュタルト心理学及び実験現象学の立場から諸知覚現象を促え、これまでの諸法則を吟味すると共に新しい法則の発見と、それらを統括する理論の再構築を目標として計画された。2年という短期間に研究をまとめるという制限のために、研究対象を視知覚と触覚に絞らざるを得なかった。現在は聴覚についての実験を進れており、視、聴、触という異なるモダリティで得られた観察事実および実験結果をもとにこれまでの理論の修正と、それに伴う新しい理論の展開を試みている。 報告書は、序において知覚研究における実験現象学的アプロ-チの重要性を説き、本論では研究結果を五章にまとめ、各現象の生起要因を吟味した。「結語」において包括的な議倫を行い、モダ-ル間に共通な法則性を明らかにし、実に新たな問題提起がなされた。各章は、「輪郭と面(かたち)の形成に関与する諸要因」(8編)、「面の明るさの知覚と陰影知覚における空間的体制化」(4編)、「錯視の知覚的次元に関する分析と関係系の作動機序」(2編)、「諸運動知覚における体制化の過程の分析」(4編)、「視覚障害者および脳損傷者における知覚の体制化」(2編)から成る。「結諸」において、各章で明らかにされた諸結果を、「知覚体制化ー静的事態(空間的体制化)と動的事態(時間・空間的体制化)」、「知覚ディメンションの明確化」、「現象記述と関係系」の三節に分れて論じ、されに今後の課題を提起した。特に強調されたことは、1)透明視、異種輪郭およびそれに関連する現象から面の層化の現象的分類を精微化し、知覚体制化の理論的枠組として役立つ、2)照明の方向による空間的体制化の変化は面の明るさの現われ方を変化される、3)運動知覚における対象の持続性と非持続の空間的体制化の相違、4)錯視における知覚ディメンションを考慮する必要性とその重要性等々である。
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