研究課題/領域番号 |
61301037
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研究種目 |
総合研究(A)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
教育学
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研究機関 | 国立教育研究所 (1987-1988) 大学入試センター (1986) |
研究代表者 |
荒井 克弘 国立教育研究所, 第2研究部第1室, 室長 (90133610)
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研究分担者 |
塚原 修一 国立教育研究所, 研究員 (00155334)
矢野 真和 東京工業大学, 工学部社会工学科, 助教授 (30016521)
天野 郁夫 東京大学, 教育学部, 教授 (50022398)
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研究期間 (年度) |
1986 – 1988
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研究課題ステータス |
完了 (1988年度)
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配分額 *注記 |
5,000千円 (直接経費: 5,000千円)
1988年度: 1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
1987年度: 2,000千円 (直接経費: 2,000千円)
1986年度: 2,000千円 (直接経費: 2,000千円)
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キーワード | 学歴主義 / 選抜 / 試験制度 / 採用試験 / 昇進昇格 / 独学 / 職業資格 / テスト / 試験 / 採用 / 昇進 / 評価 / 人材配分 / リクルートメント |
研究概要 |
学歴主義が学校エリートを近代セクターの職場に定着させていく社会的仕組みであったとすれば、同時に存在した非学校エリートのひとびとの間や非近代セクターの職場ではどんな選抜システムが機能していたのか、非学歴社会のサイドから「社会」を見直し、今後の社会的選抜システムの方向を模索してみたい、というのが本研究の目的であった。 研究は研究分担者の関心にそって、4つのテーマについて進められ、研究会において報告、議論、ヒアリング等が繰り返された。 第1章の「日本の近代化過程にみる非学歴主義的選抜」では、明治期を中心に独学の問題が研究された。近代化初期に独学者に残されていた上昇移動の道は学歴主義の普及によって次第に閉ざされ、資格取得の道にも学歴主義が浸透していく過程が明らかにされた。 第2章の「試験制度のパラダイス転換」では、日米の大学入試制度の比較が行われ、大学の量的拡大にもかかわらず、大学入試の「大衆化」が実現できない現状が明らかにされた。また、企業の採用試験、昇進・昇格制度の最近の変化に触れ、基準の設定・評価の客観化による「配置」管理の進行が認められた。 第3章の「高学歴集団の選抜システム」では、筆者の調査を含め、学歴による地位達成に関する先行研究の検討がおこなわれた。さらに、高学歴集団の事例として科学技術者の選抜の実態が示され、もっとも高学歴である博士の不人気が指摘されている。 第4章の「選抜社会から育成社会へ」では、プロ野球のドラフト制度を中心に、野球選手の人口選抜の妥当性について実証的な分析がおこなわれた。分析の結果、超一流選手をのぞいて妥当性は高くはなく、チームの教育力、育成の方法などの重要性が指摘された。
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