研究分担者 |
山本 毅雄 図書館情報大学, 教授 (80011584)
安永 尚志 国文学研究資料館, 教授 (20017411)
根岸 正光 学術情報センター, 研究開発部, 教授 (90114602)
上田 修一 慶応義塾大学, 文学部, 助教授 (50134218)
井上 如 学術情報センター, 研究開発部, 教授 (50114385)
橋爪 宏達 学術情報センター, 助教授 (40172853)
安達 淳 学術情報センター, 助教授 (80143551)
濱田 喬 学術情報センター, 教授 (70013191)
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研究概要 |
「密結合型図書館システム」は, 学術情報センターにて運用される全国共用型の目録システムを, 個々の大学図書館固有のデータ処理と密接に連動させながら, 接続利用するためのシステムである. こうしたシステムを構成するには, 各大学図書館での情報要求や導入電算機が多様であるところから, 単純に標準製品を用意すれば足りるというものではなく, むしろ各図書館でのシステム開発の参考となるようなモデル的システムを作成し, 提示してゆくことが有効であろう. 本研究は上記の考え方に基き, (1)メインフレームによる密結合化として, 図書館情報大学の図書館システムの事例を検討し, また(2)ワークステーション等小規模システムによる密結合化として, VTSS接続の応用を試みた. 後者については, 学術情報センター側分担者により開発された基本的ソフトウェアを, 図書館情報大学, 慶応大学文学部図書館情報学科に設置したワークステーション上に移植し, 各大学側分担者がこれに密結合的応用のためのソフトウェアを開発・付加して, 実験を行った. すなわち, 学術情報センターへの書誌データ登録に際しての検索, 照合過程をソフトウェアで代替するものや, 遡及入力を効率化するためのアップロードを支援機能, また目録システムの利用経過を多重ウインドウに展開保持するものなのである. これらプロトタイプにより, 密結合型図書館システムのための技術的側面は実証的に解明されたので, 今後は各図書館での個別的業務システムを, 全国版の目録システムの利用手順と調和させるべく, 現行の業務運行を見直すなど, 密結合型システムの具体化に向けて, 実務的立場からの検討が期待される. この点, 本研究の一環として, 大学図書館への出張調査を実施して, 図書館側の対応可能性等についての意見交換を行うなど, 今後への展開にも留意している.
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