研究課題/領域番号 |
61302016
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研究種目 |
総合研究(A)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
核・宇宙線・素粒子
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
寺澤 徳雄 (寺沢 徳雄) 東京大学, 教養学部, 教授 (70012292)
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研究分担者 |
今西 文竜 (今西 文龍) 東京大学, 原子核研究所, 助教授 (70092145)
堀内 昶 京都大学, 理学部, 助教授 (60027349)
吉田 弘 東京工業大学, 理学部, 教授 (90108192)
永田 忍 宮崎大学, 工学部, 教授 (50025269)
谷藤 悃 法政大学, 教養部, 教授 (30060974)
河合 光路 九州大学, 理学部, 教授 (40016027)
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研究期間 (年度) |
1986 – 1988
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研究課題ステータス |
完了 (1988年度)
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配分額 *注記 |
10,100千円 (直接経費: 10,100千円)
1988年度: 3,500千円 (直接経費: 3,500千円)
1987年度: 3,100千円 (直接経費: 3,100千円)
1986年度: 3,500千円 (直接経費: 3,500千円)
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キーワード | 核反応の微視的理論 / 光学ポテンシャル / 反対称化 / チャネル結合 / 多段階過程 / 分解反応 / 分子的状態 / ランダウ-ツェナー遷移 / チャンネル結合 / ランダウーツェナー遷移 / 有効相互作用 / 重イオン核融合反応 |
研究概要 |
本年度は、当研究計画の最終年度である。したがって、いままでに行われて来た研究を締めくくらなければならなかったわけであるが、幸い、多くの重要な成果に結実した。特に、年度中に行われた、原子核とサブ原子核系におけるクラスター的様相に関する第5回国際会議などの会議は、この目的のために大いに役立った。3年間の成果全体については研究成果報告書にまとめたので、ここでは63年度になされた実績のいくつかについて簡単に記す。 1."光学ポテンシャル"関係:(1) α粒子と原子核の間のポテンシャルについては、(i)二体有効相互作用としてG行列を用いる方法、(ii)RGM法を用いる方法、(iii)散乱状態と束縛状態を統一的に取り扱う方法で、様々な実験データを再現し、重要な知見を得た。(2)光学ポテンシャルや結合ポテンシャルの虚数部分の微視的研究も進められ、いくつかの成果を得た。(3)RGM法で得られた深いポテンシャルが、重イオン衝突で発生する高エネルギーγ線やνきい値以下のパイ中間子の理解に役立つことが示された。2."多段階過程"関係:^<6.7>Liなどの分解過程が弾性散乱に大きな影響を与えることは、既に報告した。今回は、^<12>C(^6Li、^6Li')^<12>C^*(O_2^+)の実験データを再現するためには、^<12>Cが3個のα粒子に分解した状態との結合を正しく考慮すべきことが明らかになった。3."分子的状態"関係:(1)最近の重イオン反応で観測されたいくつかの特徴ある分子的共鳴に対して、新しい分子模型が提唱され、予備的計算が行われた。(2)Landau-Zemer型の準位交差によって共鳴現象が現れるかどうかは興味深い問題であるが、量子力学的計算結果はその存在に否定的であった。しかし、二つの非弾性散乱^<13>C(^<12>C、^<12>C')^<13>C^*(1/2^+;5/2^+を矛盾なく説明するのにLandau-Zener型遷移が重要であることが示された。
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