研究課題/領域番号 |
61302025
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研究種目 |
総合研究(A)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
超高層物理学
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研究機関 | 宇宙科学研究所 |
研究代表者 |
西田 篤弘 宇宙科学研究所, 教授 (40013643)
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研究分担者 |
三浦 彰 東京大学, 理学部, 助手 (20126171)
寺沢 敏夫 京都大学, 理学部, 助教授 (30134662)
萩野 竜樹 (荻野 竜樹) 名古屋大学, 空電研究所, 助手 (00109274)
上出 洋介 京都産業大学, 理学部, 教授 (60113099)
国分 征 東京大学, 理学部, 教授 (00011502)
向井 正 金沢工業大学, 教養部, 教授 (10097412)
松本 紘 京都大学, 超高層電波研究センター, 教授 (00026139)
大家 寛 東北大学, 理学部, 教授 (80025931)
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研究期間 (年度) |
1986 – 1988
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研究課題ステータス |
完了 (1988年度)
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配分額 *注記 |
10,700千円 (直接経費: 10,700千円)
1988年度: 3,000千円 (直接経費: 3,000千円)
1987年度: 3,000千円 (直接経費: 3,000千円)
1986年度: 4,700千円 (直接経費: 4,700千円)
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キーワード | 太陽風 / 惑星 / 彗星 / プラズマ / 磁気圏 / 電離層 / 磁力線再結合 / プラズマ波動 / オーロラ / 惑星プラズマ / 飛翔体観測 / 数値実験 / 電離圏 / ハレー彗星プラズマ / プラズマ加速・加熱 |
研究概要 |
惑星・彗星のプラズマと太陽風との相互作用を、彗星、木星、地球および金星の場合について検討し、比較をおこなった。彗星の場合の特徴は、内部から噴出するガスが太陽風内で電離され、太陽風にとりこまれてゆくことである。「すいせい」の紫外線観測から導かれた水素雲の密度分布の解析により、ガスは水蒸気だけでなくCH基を含んでいることが分かった。また、プラズマ観測によって得られた密度・温度・速度構造から、彗星起源のイオンの補捉と加速の様子が明らかになった。これらのデータに基づいて、彗星ガスと太陽風の相互作用が三次元のMHDコードによって数値モデル化され、観測との定量的な比較が行われた。木星の場合の特徴は、自動運動のエネルギーも主要なエネルギー源になっていることである。電離層を持つ衛星(たとえばイオ)の公転を介してこのエネルギーが生む波動現象の三次元的構造の解明がすすめられた。また、「パイオニア」は木星の磁気圏の中で高エネルギー電子がダンベル型という特殊なピッチ角分布を持つことを観測しているが、この現象を電子の循環的な拡散・加速過程の結果として説明することができた。地球磁気圏の場合については、磁力線再結合による太陽風エネルギーの流入過程について、データ解析と数値シミュレーションの両面から研究がすすめられた。磁気圏低緯度境界層は、磁力線の再結合とは本質的に異なる機構によって生ずるものと考えられていたが再結合が局所的にランダムにおきるものであれば、この機構によって統一的に説明できることが分かった。磁気圏境界面が有限の厚さを持つと、ケルヴィンヘルムホルツ不安定の発生条件が緩やかになり、この不安定によって生ずる波動現象を介して太陽風の運動量とエネルギーが磁気圏に流入する効率も高まる。この過程による太陽風運動量の流入は、金星電離層にとっても重要である。
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