研究分担者 |
西原 浩 大阪大学, 工学部, 教授 (00029018)
難波 進 大阪大学, 基礎工学部, 教授 (70029370)
後藤 克也 信州大学, 工学部, 教授 (70020956)
神谷 武志 東京大学, 工学部, 教授 (70010791)
奥野 洋一 熊本大学, 工学部, 助教授 (50117082)
築島 隆繁 名古屋大学, 工学部, 教授 (20023020)
|
研究概要 |
回折格子の基礎研究及びその光電子工学・放射光利用・プラズマ計測・天体観測への応用を目的として理論と実験の両面から研究を行い, 次の成果を得た. 基礎研究では, モード整合法による格子の回折問題の数値解法, フレネル・ゾーンプレート, 双曲線ゾーンプレートの光線追跡法と収差論, ホログラフィック光学素子の設計法, 各種分光器用低収差回折格子の自動設計法, ヒルベルト・シュミット法による遠赤外ファブリー・ペロー干渉分光法の理論, 光音響法による薄膜回折格子における共鳴吸収測定法を開発した. 光電子工学への応用では, 電子ビーム及びレーザービーム描画, 深紫外リングラフィー, ホログラフィーによるマイクロ・フレネル・レンズや各種ゾーンプレートの製作法を開発し, 二焦点マイクロ・フレネル・レンズを差動型レーザードップラー速度計用光集積回路に, 複合フレネル・ゾーンプレートを超高速光電子集積回路用光遅延回路に, リニア・ゾーンプレート列を半導体レーザーと多数の光ファイバーとの同時接続用空間分割型ビーム・スプリッターに適用し, 良好な結果を得た. また, 回折格子外部共振器による半導体レーザー発振の安定化を行った. 放射光利用の面では, 軟X線用高反射率多層膜フィルター, 機械刻線による1万本/mm回折格子, 非球面波干渉記録による高分解能回折格子, アンジュレーター光用のゾーンプレートを用いたりニア・モノクロメーター, 放射光用各種光学素子の性能評価装置が製作され, それぞれ良好な性能を示した. このほか, 真空紫外域での高精度偏光測定法, 縦方向反転シャリング干渉を用いた凹面回折格子検査法の開発, 各種金属薄膜の光学定数の測定を行った. また, 回転格子を用いた遠赤外デュアル・ホモダイン検波システムの転正法を開発し, プラズマ計測に有効なことを示すと共に, 大型望遠鏡用多天体分光器と紫外天文衛星UVSAT用グリズムを製作し, 良好な結果を得た.
|