研究課題/領域番号 |
61302050
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研究種目 |
総合研究(A)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
船舶構造・建造
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
町田 進 東京大学, 工学部, 教授 (70010692)
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研究分担者 |
金田 重裕 東京大学, 工学部, 助手 (90010892)
新村 豊 東京大学, 工学部, 助手 (40010889)
寺本 徳郎 筑波大学, 構造工学系, 講師 (00134213)
吉成 仁志 東京大学, 工学部, 助教授 (20167737)
板垣 浩 (板桓 浩) 横浜国立大学, 工学部, 教授 (10017882)
河野 俊一 山口大学, 工学部, 助教授 (40044276)
金原 勲 東京大学, 工学部, 教授 (50011101)
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研究期間 (年度) |
1986 – 1988
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研究課題ステータス |
完了 (1988年度)
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配分額 *注記 |
12,800千円 (直接経費: 12,800千円)
1988年度: 3,500千円 (直接経費: 3,500千円)
1987年度: 3,800千円 (直接経費: 3,800千円)
1986年度: 5,500千円 (直接経費: 5,500千円)
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キーワード | 延性不安定破壊 / CTOA / 破壊靭性値 / 信頼性解析 / 破壊確率 / 疲労強度 / 板厚効果 / 疲労き裂伝播 / き裂開口応力 / 歪速度 / 液体ヘリウム温度 / 広帯域ランダム荷重 / SUS304 / 破壊靱性 / マルテンサイト変態 / 不安定破壊 / 脆性破壊 / 2クライテリア法 / COD試験 / ひずみ速度 |
研究概要 |
溶接鋼構造物における不安定破壊発生の実際的プロセスをふまえて構造物を使用期間中、安全に機能させるための合理的設計指針を確立することを目指し、その基礎的データを蓄積するために種々の要素技術につき検討を行うことが本研究の目的である。本研究で主として扱った項目は以下の通りである。i)まず、き裂開口角(CTOA)に基づく延性不安定破壊について検討した。系のコンプライアンスを変えた三点曲げ試験を行い、CTOA概念によって延性不安定破壊発生の予測が可能であること確認した。ii)次に、海洋構造物を例にとり、破壊安全性についての信頼性解析を実施して、種々のパラメータに影響度評価を行った。その結果、欠陥発見確率が最も安全性に影響することを明らかにした。iii)海洋構造物等の溶接部の疲労強度に関する研究として、T字継手の曲げの場合について検討した。その結果、疲労強度は板厚の1/4乗に反比例して減少するとの従来の定説が必ずしも普遍性のある法則ではないことを明らかにし、板厚効果を矛盾なく説明するためには、溶接止端部の弾性応力集中率を用いるべきであるとの結論を得た。iv)そして、実構造物(ランダムな荷重を受けることが多い)の疲労き裂伝播挙動を簡便な一定振幅荷重試験結果より予測することを目的に、広帯域ランダム荷重下の疲労き裂伝播試験を行った。き裂開口応力概念に基づく解析を試み、一定振幅試験結果より広帯域ランダム荷重下の疲労き裂伝播特性を予測する手法の提案を行った。また疲労き裂伝播の確率・統計的性質に関する考察も行った。v)最後に、液体ヘリウム温度下におけるステンレス鋼の破壊靭性値の歪速度依存性に関する実験的研究を行い、特にマルテンサイト変態量と材料特性との関連を探った。以上の成果は、不安定破壊防止設計手順の確立に対し有用な基礎データを提供するものと信ずる。
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