研究分担者 |
家村 浩和 京都大学, 工学部, 助教授 (10026362)
小林 和夫 京都大学, 工学部, 助教授 (10021586)
町田 篤彦 埼玉大学, 工学部, 教授 (50008869)
藤井 学 京都大学, 工学部, 教授 (30031074)
池田 尚治 横浜国立大学, 工学部, 教授 (60087228)
河野 健二 鹿児島大学, 工学部, 助教授 (10026297)
松井 繁之 大阪大学, 工学部, 助教授 (70029271)
|
研究概要 |
複合構造物のような, 新しい形式の構造物を計画するにあたっては, まず材料そのものの強度のばらつきに加えて, 合成や混合構造物の強度の分布を検討しておく必要がある. さらにこれらの構造物の終局限界状態を実験的に把握するとともに, 構造物全体としての信頼性を算出しておくことが要求される. また設計にあたっては, 使用性限界と終局限界との2段階において検討を行う限界状態設計法の適用が妥当であろうと考えられる. 本研究では, いわば境界領域に属すると考えられる上記の諸問題を専門分野および所属研究機関の異なる研究者が, 有機的に協力し複合構造物を設計する際の有用な資料の提供を試みた. 得られた成果の概要は次のとおりである. まず高性能複合材料の評価と応用に関する研究では, プラスチックを母材とする高性能複合材料の耐環境性の試験法ならびに用途開発の検討を行った. 限界状態設計法の提案と荷重系数の決定に関する研究では, 建築物を対象とした鉄骨鉄筋コンクリート構造の部材, 柱はり接合部, 柱脚,継手および耐震壁の実験値を基礎として, 鉄骨鉄筋コンクリート構造計算規準に示される, それぞれの終局耐力式の精度検証を行った. 複合斜張橋の設計法に関する研究では, 鋼部材とコンクリート部材の組み合せ方や, 静および動力学特性に及ぼす影響を検討すると共に, 従来独自に発展して来たコンクリート橋と鋼橋の設計フォーマットのキャリブレーションを行った. また複合構造物の接合部に関する研究では, 鋼部材とコンクリート部材を連結するスタッドシャーコネクターの載荷実験を行いその力学的挙動を解明するとともに設計式の提案を行った. 一方修復RC部材のハイブリッド地震応答載荷実験では, 主鉄筋の添接や鋼板の接着により修復・補強された部材の強度の回復度に関する検討を行った. 以上の研究とその他の研究成果の詳細については, 研究成果報告書を参照されたい.
|