研究分担者 |
松生 勝 奈良女子大学, 家政学部, 助教授 (80091841)
丹羽 雅子 奈良女子大学, 家政学部, 教授 (80031665)
中島 利誠 お茶の水女子大学, 家政学部, 教授 (00013152)
那須野 昭文 松山東雲短期大学, 家政学部, 教授 (30141716)
石川 欣造 お茶の水女子大学, 家政学部, 教授 (30016191)
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研究概要 |
1.表面特性について 接触子法によって得られた布表面粗さ曲線のスペクトルより, 布面に垂直方向の変動, 布面に平行方向の周期性, および波形の規則性を用いて, 布表面形状が十分定量化できることがわかった. 肌着用編布のソフト感の主観評価値と表面特性値との相関係数は大きくないが, 負の相関を持つことがわかった. (丹羽)布と平面との接触面の状態を画像として把らえる装置を試作し, 接触面積, 接触点数などを測定またそれらの印加圧力増加に伴う変化などを測定した. (清水) 2.伸長特性と衣服圧について ゴム糸布によるモデル実験により, 布の伸長特性と, 衣服上の布の二軸方向の伸び率およびその部位における曲率から衣服圧を評価する方法の妥当性を確認した. (川端, 酒井, 石川) 3.熱, 水分移動特性について 水分吸着に伴う力学的性質劣化の少ない再生セルロースを得る方法を探るために, ラミーを用いて分子量および分子鎖の配向度を低下させずにマーセル化する方法を工夫, ヤング率, 破壊強度, 伸度, 結晶弾性率などが変化しない事を確かめた. (松生)布の吸水蒸発を総合的に評価する有効な方法を考察し, 各種の布について測定, 吸水蒸発性の良好な布構造・構成についていくつかの知見を得た. (石川)各種繊維組成のセーターを着用してエルゴメーター負荷試験を行い, 衣服下の温度・湿度・心拍数, 発汗状態, 温冷感覚などを測定, 繊維種類による着心地の差について考察した. (三ツ井, 酒井, 中島)浸透速度を自動計測する装置を試作し, 系全体の温度, 高湿度側の湿度を一定として, 低湿度側の衣服間空間の湿度を変化させ, 各種の布の透湿速度を測定した結果, 今後, 測定精度を向上させる必要はあるが, カップ法などに比べ短時間で測定できることを確認した. (那須野)
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