研究課題/領域番号 |
61304006
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研究種目 |
総合研究(A)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
動物発生・生理学
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研究機関 | 北海道大学 |
研究代表者 |
久田 光彦 北海道大学, 理学部, 教授 (70000768)
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研究分担者 |
立田 栄光 九州大学, 理学部, 教授 (10037179)
山口 恒夫 岡山大学, 理学部, 教授 (60000816)
渋谷 達明 筑波大学, 生物科学, 教授 (00015512)
岡島 昭 (岡嶋 昭) 山口大学, 教養部, 教授 (50045944)
上田 一夫 共立女子大学, 教授 (60011441)
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研究期間 (年度) |
1986 – 1988
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研究課題ステータス |
完了 (1988年度)
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配分額 *注記 |
5,000千円 (直接経費: 5,000千円)
1988年度: 500千円 (直接経費: 500千円)
1987年度: 2,000千円 (直接経費: 2,000千円)
1986年度: 2,500千円 (直接経費: 2,500千円)
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キーワード | 動物行動 / 介在ニューロン / 中枢神経系 / 感覚情報処理 / 神経伝達物質 / 神経行動学 / 運動制御 / 神経分泌細胞 / 行動突然変異 |
研究概要 |
行動制御の中枢機構研究における今後のストラテジーを探るため、無脊椎及び脊椎動物を含む多くの動物種での実験系を用いて比較解析を行った。その結果、各実験系での多数の新たな知見が得られたと共に、各系に共通する問題点も明らかになった。 (1)生理・解剖・遺伝学的手法を用いた中枢神経回路の解析から、各実験系に即しての機能が説明できないシナプス接続が多数発見された。これらを説明するためには、多種感覚入力の統合、多種運動出力の協調制御など神経回路網レベルの観点を導入した新たな実験モデルの開発が必要であり、今後の研究の一つの指針を与えている。 (2)神経伝達物質・修飾物質についても、多くの新物質が報告されたが、それらの活動で現在説明不可能なものも少なくない。特に修飾物質についてはその作用機序がほとんど不明である。その行動制御での重要性を考えると、分子レベルでのニューロン活動調節様式を今後詳細に調査する必要があろう。 以上、問題点と共にそれぞれにに対応した今後の研究指針も明確となった。動物の行動制御機構は生物進化の過程で試行錯誤によって現在の形を取るに到っており、多数の局面を有している。その理解のためには本研究で用いた回路網・細胞・分子レベルの解析のみでは明らかに不十分であり、例えば進化生物学・適応生物学的なアプローチも必要不可欠である。しかし少なくとも今後数年間の研究方向について具体的な指針を得ることができた点において、本研究の所期の目的は十分に達成されたと考えられる。
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